NTTドコモグループ3社(NTTドコモ、NTTコミュニケーションズ、NTTコムウェア)は7月12日、カスタマーハラスメントから従業員を守るために「NTTドコモグループ カスタマーハラスメントに対する基本方針」を策定し公開した。

カスタマーハラスメントに対する基本方針 策定の背景

同社グループでは、社員一人一人が顧客と向き合い生活を豊かにすることを目的に「お客さま起点の事業運営」に取り組んでいる。しかし昨今、ドコモショップやコンタクトセンター、ネットワーク品質調査、企業対応などのスタッフに対し、一部で暴行や脅迫、暴言、不当な要求など「カスタマーハラスメント」に該当する事例も確認されているという。

これに対し同社グループでは、全ての従業員や関連業務に従事するスタッフが心身ともに健康で安心して働ける職場環境を整えることが重要であるとして、カスタマーハラスメントに該当すると考えられる行為から社員を守り、質の高いサービスを持続的に提供していくためにカスタマーハラスメントに対する基本方針を策定したとのことだ。

NTTドコモグループ カスタマーハラスメントに対する基本方針

はじめに
NTTドコモグループでは、すべてのお客さまにより便利で快適な生活をご提供し、満足して当社グループサービスをご利用頂けますよう、日々、お客さまから頂くご意見に真摯に向き合い、サービスの提供に取組んでおります。
一方で、当社グループのサービスをご利用される一部のお客さまから、悪質な言動、脅迫、不当な要求などのカスタマーハラスメントに該当する迷惑行為が発生している実情も踏まえ、従業員が安全で働きやすい環境をつくることが重要であるという考えのもと、これらの行為から社員一人ひとりを守り、今後も質の高いサービスを持続的に提供していくため「NTTドコモグループ カスタマーハラスメントに対する基本方針」を作成することといたしました。

カスタマーハラスメントの定義
お客さまからの言動・要求のうち、当該内容に妥当性を欠くもの、または妥当であっても手段・態様が社会通念上不相当なものであり、従業員(ドコモショップ、コンタクトセンター、ネットワーク品質調査、企業対応など)の就業環境が害されるもの。

対象となる行為
以下の記載は例示であり、これらに限られるものではありません。
・身体的、精神的な攻撃(暴行、傷害、脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言)や威圧的言動
・土下座の要求
・拘束的な行動(不退去、長時間の電話・居座り、監禁、何度も同じ説明をさせる、要求する)
・許可なく当社グループ関連施設内に立ち入る行為
・許可なく録音、および当社グループで働く従業員や当社グループ関連施設を撮影する行為
・差別的な言動、性的な言動
・当社グループで働く従業員個人への攻撃や要求
・当社グループで働く従業員の個人情報などのSNS / インターネットへの投稿(写真、音声、映像の公開)
・不合理または過剰なサービスの提供の要求
・正当な理由のない商品やサービス、金銭の要求、謝罪の要求
上記の定義および行為例は、厚生労働省発行の「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」に基づき策定しています。行為例は例示であり、カスタマーハラスメントはこれらに限定されません。

従業員への対応
・カスタマーハラスメントに関する知識および対処方法の研修を実施します。
・カスタマーハラスメントの被害になった従業員のケアを最優先し、再発防止に取組みます。

カスタマーハラスメントが発生した場合の対応
・カスタマーハラスメントと判断される言動などが認められた場合は、従業員を守るため毅然とした対応を行い、必要により商品・サービスの提供やお客さま対応をお断りさせていただく場合があります。
・悪質なものや犯罪行為と判断した場合は、警察や弁護士など外部専門家と連携し法的措置なども含め厳正に対応します。

お客さまへのお願い
多くのお客さまにおかれましては、上記に該当するような事案もなく、当社グループの商品・サービスをご利用いただいておりますが、万が一お客さまからカスタマーハラスメントに該当する行為がありましたら、本基本方針に沿って対応いたしますので、ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。