ECプラットフォームを展開するW2は7月9日、EC構築支援において、生成AIを活用した業務効率化プロジェクトを開始した。すべての顧客に高品質のサービスを提供するとともに、作業効率の向上を目指す。
W2はこのほど、EC構築支援の品質安定化と効率化を目的として、クライアントの要望と自社ソリューションのフィット&ギャップ分析、企画提案書作成、開発ディレクターやエンジニアの設計作業、開発後のサポートなど、個々のノウハウ・人的能力に依存する部分をAIが支援するための、AI支援プロジェクトチームを発足した。
「コンサルティングセールス支援」「開発ディレクター/エンジニア支援」「カスタマーサポート支援」の3つに取り組み、「コンサルティングセールス支援」では、顧客要望を正確にまとめ、必要な機能や企画書に反映する作業をAIが支援する。これにより迅速かつ正確な見積もり算出が可能となり、規模が大きくなるほど時間がかかる業務を効率化できるとし、企画書作成やフィット&ギャップ分析による開発工数の算出作業の30%削減する効果を見込んでいる。
「開発ディレクター/エンジニア支援」では、開発の肝である仕様設計のベース作成をAIが支援することで、設計漏れを防ぎつつ、顧客ニーズに応える高品質な設計を実現する。これにより、設計プロセスの安定性と効率が向上し、開発時間の短縮が可能になるとし、仕様設計のベース作成工数や製品仕様のFAQ所要時間を30%削減する効果を見込んでいる。
「カスタマーサポート支援」では、顧客からの質問に対して迅速に回答することで、顧客運営スピードと満足度向上を実現するとし、顧客問い合わせ対応スピードの向上・対応工数の50%削減を見込む。
EC構築支援のプロセスは、多くの人のノウハウや能力に依存しており、昨今では、品質と効率の安定化が課題となっている。個々のノウハウに依存する部分をAIが支援し、品質安定と効率化を図ることで、すべての顧客に安定した、満足度の高いサービスの提供が可能と考え、AI支援プロジェクトチームの発足に至ったとしている。
今後は、自社で成果を出し、ノウハウを蓄積した後、これらのAI支援をEC企業へ提供する予定としている。
W2は、単なる開発支援にとどまらず、顧客のECプロジェクトが成長するための包括的な支援を行うことを使命としており、本プロジェクトを通じて、より多くの企業が効率的で高品質なEC構築を実現し、成功へと導くことを目指す考えを示した。