東洋新薬、化粧品開発分野で多様な技術力 「化粧品開発展」で展示・提案

健康食品・化粧品の総合受託メーカーである東洋新薬は、化粧品開発の分野でも、多様な技術力を持っている。2024年1月開催の展示会「化粧品開発展」では、多様な技術力の内、①ビタミンC高濃度アイテム ②炭酸パック ③リポソーム ④ガルバニック ⑤三相乳化 ⑥医薬部外品 ⑦ボトックス由来成分配合アイテムーーなどを展示・提案したという。

<「ビタミンC高濃度アイテム」35%配合の美容液も>

ビタミンCを高濃度で配合した化粧品が人気を集めている。そんな中、東洋新薬では、ビタミンCを高濃度に配合した化粧品の開発に成功しており、提案を行っている。

同社の技術力ならば、ビタミンC誘導体ではなく、ビタミンC(アスコルビン酸)そのものを35%配合した美容液を開発可能。ビタミンC高濃度アイテムは、肌の毛穴のケアやくすみケアにお薦めだという。

高い抗酸化力を備えており、毛穴目立ちに対する即効的な効果を期待できるとしている。

<「炭酸パック」即効的な体感でリピート>

東洋新薬では、「炭酸パック」の提案を強化している。同社では、多様な「炭酸パック」製品の提案が可能だ。同社の炭酸パックは即効的な体感につながるケースも多く、リピートしやすいのだという。

中でも人気が高まっているのが、2剤式の「ピールオフ炭酸パック」だ。東洋新薬の特許申請中の独自技術を用いて開発した処方だという。医薬部外品化の検討も可能だとしている。

2剤を混ぜ合わせてパックし、10~15分の放置後にはがすのが基本的な使い方。パックをしている間も炭酸がずっと発生し続け、炭酸が肌の代謝を活性化する。

使用すると一時的に、入浴中のように肌がほんのりと桜色に変化する。そのため、肌の血行が促進されていることが視覚的にも確認できる。

<「リポソーム」肌の内側からの潤い実感>

東洋新薬は、リポソームアイテムを開発する技術力も備えている。肌への親和性について考え抜いた、同社独自のリポソーム技術に磨きをかけているという。

リポソームは、医療発想のナノテクノロジー。ヒトの皮膚と親和性が高い、細胞膜や生体膜を構成するリン脂質からなるナノカプセルだ。(1)浸透(2)貯蓄(3)徐放─の3ステップで肌に働き、肌への高い浸透性を発揮する。

肌の内側からの潤いを実感しやすいのが特徴だ。実際に同社が開発したリポソーム処方を塗布すると、「スッと素直に肌に収まっていく感覚」を体感できるという。

<「ガルバニックアイテム」〝微弱電流〟で抗老化>

〝微弱電流〟に着目したガルバニックコスメが美容市場で注目を集めつつある。東洋新薬でも、ガルバニックアイテムの開発に注力している。

ガルバニック電流とは、イオン濃度差により発電する、微弱電流の一種。ガルバニック電流に着目して開発したガルバニック美容アイテムは、血行促進や抗シワ、弾力性改善、保湿性向上に寄与する可能性があるという。

同社では、微弱電流を発生させる特殊な高分子「PVDF」を配合することにより、「ガルバニックシートマスク」と「ガルバニック美容液」の開発に成功している。PVDF配合処方において微弱電流が発生することを試験により確認している。

「ガルバニックシートマスク」では、美容液に含まれた微弱電流成分の力により、血行促進から抗シワ、弾力性改善、保湿性向上の働きが期待できるという。炭素が練り込まれたシートにも微細電流が発生しているため、成分を深く浸透させ、肌の活性を促すことが期待できるとしている。

同社開発の「ガルバニック美容液」には、ガルバニック電流成分に加えて〝天然由来の微細針〟成分である「スピキュール」も配合できる。肌に適度な刺激を与えることにより若返りのスイッチをオンにする効果が期待できるという。

ガルバニック電流成分に、ボトックス成分や白玉点滴成分などを配合して、〝美容医療〟を強くイメージしてもらう処方にすることも可能だという。

同社の技術を用いれば、特別な機器を用いなくても、〝微弱電流〟の力を実感できるアンチエイジングアイテムを開発できそうだ。

<「三相乳化法など」多様な化粧品の開発提案>

同社では、製剤技術「三相乳化法」を活用した、多様な化粧品の開発を提案することもできる。「三相乳化法」を活用すると、界面活性剤フリーで大量の油分を配合した化粧品を製造可能。「自然派」「高機能」「優れたテクスチャー」のすべての要素を備えた化粧品の開発が開発可能だという。

「三相乳化法」を用いれば例えば、「トーンアップ効果を兼ね備えた日焼け止め」なども開発可能。同社開発の処方では、トーンアップ効果を備えつつも、「SPF50+、PA++++」のUV性能を実現している。高い耐水性も備えている。

▲三相乳化処方 トーンアップ日焼け止め(塗布前後)

「ノンケミ日焼け止めミルク」の開発も可能。軽やかな「O/W処方」ながら、「SPF50+、PA++++」を実現している。こちらも高い耐水性があり、保湿効果が長時間持続することも確認している。

「抗シワ効能評価試験済みのトリートメントクレンジングミルク」の開発実績もある。美容成分を94%配合しており、しっとりもちもちの仕上がりを実感できるという。

医薬部外品の開発も同社の得意とするところだ。多様な承認済みストック処方を持っており、顧客企業ブランドでの、迅速な医薬部外品開発が可能だ。

承認済み医薬部外品処方としては、「薬用 美白&抗炎症美容液」「薬用 シワ改善&美白 クッションファンデーション」「薬用 シワ改善・美白・肌あれ デイセラム日焼け止め」などがある。

そのほか、同社では、ボツリヌストキシン(ボトックス)由来成分配合アイテムの開発などにも注力している。表情ジワの防止や、バリア機能強化、ハリ向上などに効果が期待できる。脇汗、多汗症、毛穴ケア、ニキビケア、オイリー肌対策に向けた製品開発にも貢献するという。

同社の多様な技術力を応用すれば、顧客企業の要望を満たす、魅力ある化粧品が開発できそうだ。

■東洋新薬

https://www.toyoshinyaku.co.jp/