LegalOn Technologiesは7月1日、AI法務プラットフォーム「LegalOn Cloud」上で業界特化型の法務コンテンツを強化することを発表した。その第一弾として、運輸・物流業界向けコンテンツを拡充する。今後は他の業界についても定期的にリリース予定。
運輸・物流業界向けパッケージ
運輸・物流業界は共通して、燃料価格の高騰や人手不足といった課題を抱える。加えて、働き方改革関連法の施行によりドライバーの労働時間に上限が課され、いわゆる「2024年問題」や、ライドシェアの解禁など、法令改正への対応やそれに伴う契約業務への影響が生じる。
しかしその一方で、これらの業界は中小企業も多くスピーディーな対応が困難なほか、そもそも専任担当者がおらず対応が難しい場合もある。そこで、LegalOn Cloudで運輸・物流業界の事業に即した法務支援を強化し、両業界の成長を支援する。
なお、LegalOn Technologiesでは、すでに運輸・物流業界向けの法務コンテンツとして、物流委託契約(和文・英文)やバス運行業務委託契約などの契約書ひな形、運送業界向けの就業規則のひな形を提供している。
今回は、新たにライドシェアに関する規程や、タクシー・バス・トラックそれぞれに準じた労使協定書のひな形を提供するという。また「LegalForce」自動レビューでは今後、対応する類型を拡充して両業界の契約審査の支援を強化する方針。
運輸・物流業界に特化したひな形(一例)
物流委託契約(委託者有利・受託者有利・中立)
【下請法対応】物流委託契約(委託者有利・受託者有利・中立)
運送配達業務委託契約(委託者有利・受託者有利)
倉庫寄託契約(寄託者有利・受寄者有利・中立)
倉庫賃貸借契約(賃貸人有利・賃借人有利)
バス運行業務委託契約
就業規則_運送業
運輸・物流業界の各種約款
運輸・物流業界に特化した自動レビュー類型・チェックポイント(一例)
物流委託契約においては、以下のような物流業務の契約書に特有のチェックポイントを提供しており、運輸・物流業界の契約業務を支援する。
・物流センターや事業所への立入検査
契約書中に、物流業務の委託者が物流事業者の物流センターや事業所に物流事業者の同意を得ることなく立ち入って検査できる内容が記載されている場合に、この規定の削除や修正を検討するためのチェックポイントを用意している。
・在庫数と帳簿上の在庫数が一致しない場合の責任
契約書中に、実際の在庫数と帳簿上の在庫数が整合しない場合の受託者の責任の規定がある場合に、物流事業者が過度な責任を追わないよう規定の削除や修正を検討するためのチェックポイントを用意している。