ギークプラスは6月27日、アイオイ・システムと共同で、AGV(Automatic Guided Vehicle、無人搬送車)とプロジェクションピッキングシステム(PPS)を組み合わせた、商品が作業者の所まで搬送され定点作業が可能になるGTP(Goods To Person)ソリューションの提供を開始したことを発表した。
物流業界では、慢性的な労働力不足や大型倉庫におけるピッキング作業者の歩行距離の長さ、流動的な物量増減が課題となっており、生産性向上・省力化・省人化を実現できるソリューションが求められており、ギークプラスも、そうした課題解決に向けたAGVロボットの開発・導入に取り組んできたという。しかし、そうしたAGVを導入した現場であっても、搬送された棚から作業者が商品をピッキングをする際、作業者のモニターに表示された情報だけでは、棚のどの場所からどの商品をピッキングすべきかを瞬時に判断することが難しく、特に小物系や日曜雑貨系といった比較的小さな商材の場合は棚の間口が細かく仕切られることも多いため、対象商品を探すという時間が生産性の低下の要因になってしまうなど、生産性向上に結び付かないという課題が残っていたという。
今回提供が開始されたソリューションの場合、AGVとPPSを組み合わせることで、AGVが作業ステーションに棚を運んできた後、PPSが作業者が取るべき間口を直接照らし明示する仕組みが採用されているほか、PPSにセンサ機能を搭載することで、作業ミスをすると音と光で警告してくれるといった仕組みも採用。ミスや判別作業といった作業者の負担を軽減することができるようになり、作業効率の向上を図ることが可能だという。
なお、同ソリューションは、すでに2023年9月よりSBS三愛ロジスティクスの愛知県一宮市にある一宮倉庫にて実稼働状態にあるとギークプラスでは説明しているほか、導入に興味を持った企業などに対しては神奈川県相模原市にある同社のLaaSセンターにて同ソリューションの体験ができるとしている(体験には、同社の問い合わせフォームに必要事項を入力する必要があることに注意が必要)。