NECは6月19日、PCサーバ「Express5800シリーズ」の新カテゴリである「高可用性サーバ」として、エントリモデル「Express5800/R32Ba」とミッドレンジモデル「Express5800/R32Aa」「Express5800/R31Aa」を発表した。

「Express5800/R32Ba」は同日受注開始で、価格は256万8200円〜。「Express5800/R32Aa」「Express5800/R31Aa」は12月受注開始予定で価格は個別見積もり。

  • エントリモデル「Express5800/R32Ba-E2」

    エントリモデル「Express5800/R32Ba-E2」

Express5800/R32Ba

新商品は、主要なハードウェア部品の二重化やシステムダウンを回避するテクノロジーを備え、運用性や保守性も考慮したシステムを提供することで、特別なスキルがなくてもITシステム管理が可能。

エントリモデルのExpress5800/R32Baでは、NECのハイエンドサーバで実績のある「I/Oエラーハンドリング機能」や「MCAリカバリ機能」をExpress5800シリーズにおいて初めて搭載し、エッジサーバに求められる高い可用性を実現した。

I/Oエラーハンドリング機能はI/Oカードで致命的なPCIバスのエラーなどの障害発生時にシステム稼働に影響が及ぶことを防ぎ、障害部位を閉塞することでシステムダウンを回避する。また、MCAリカバリ機能はCPUキャッシュやメモリの訂正不可障害発生時に、OS/CPU/BIOSが連携して障害波及範囲を極小化し、最終的にリカバリ不能でもシステムを停止させることなく該当プロセスApplicationを停止する機能となる・

また、コストパフォーマンスを重視して故障率の低いパーツをシングル化することで、従来のftサーバよりも安価に高い可用性を提供する。これにより、基幹業務や製造・物流システムでのセキュアでリアルタイム性に優れたデータ活用を促進する。最長10年の保守対応も可能。

Express5800/R32AaとExpress5800/R31Aaの概要

ミッドレンジモデルであるExpress5800/R32AaとExpress5800/R31Aaは、CPUを含むすべてのハードウェアをコンピュート、I/O、ストレージ、電源の4つのモジュールに分けて二重化。

さらに、コンピュートモジュールに障害予兆が検出された場合、OSやアプリケーションに影響を与えずにシステムをもう一方へ移行できるスマートエクスチェンジ機能を搭載した。

  • ミッドレンジモデル「Express5800/R32Aa-M2」

    ミッドレンジモデル「Express5800/R32Aa-M2」

障害発生時には、4種のモジュールごとに自動的に切り離しや切り替えが行われ、システム稼働は継続可能。モジュールの交換も特別なツールを使わずに行えるためメンテナンス性も向上し、99.99999%のシステム可用性を実現し、現場にシステム管理者がいなくても安心して運用できる環境を提供するという。