セキュリティソリューションなどを手掛ける米シスコは6月4日(米国時間)、10億ドルのAI(人工知能)投資ファンドを設立すると発表した。カナダのCohereや、仏Mistral AI、米Scale AIなどの世界中のAI企業に投資し、シスコのAIイノベーション戦略の強化につなげる。10億ドルの投資ファンドのうち、すでに約2億ドルを出資しているという。

  • 米シスコは世界中のAI関連企業に投資するファンドを設立した

    米シスコは世界中のAI関連企業に投資するファンドを設立した

IDCの2023年の調査によると、世界のAI市場は今後3年間で倍増し、5000億ドルに達すると予想されている。この数年間、シスコは20件以上のAI関連の買収や投資を行い、生成AIや機械学習の機能の拡充やAIの統合を進めてきた。

シスコの最高戦略責任者のマーク・パターソン氏は、「生成AI企業への投資は、長期的な戦略の1つだ。AIをつなぎ、保護し、推進するために欠かせないテクノロジーの構築に加え、広範なAIエコシステムに投資していく」とコメントしている。