弘前大学とNECは6月7日、同年4月1日付で共同研究講座「ヘルスケアAIシステム学講座(英語表記:Department of Healthcare AI Systems)」を開設したことを発表した。
講座開設の背景
人生100年時代を迎え、全ての人々が元気に活躍し続ける社会、安心して暮らすことができる社会を創造していくことが求められている。
また、人々の生活スタイルも多様化し、健康に対する意識が高まったことにより、生活者が「自分の健康は、自分のために、自分で守る」という考え方が広まって、個々人に寄り添った健康ソリューションのニーズが高まってきている。
このような時代のニーズに応えるために弘前大学とNECは、連携して講座開設することになったという。
弘前大学とNECの取り組み
弘前大学COI—NEXT(共創の場形成支援プログラム)では、2005年から実施してきた「岩木健康増進プロジェクト」の超多項目健康ビッグデータをベースに予防医療に焦点を当てた研究を進めている。
NECは、AIやデジタル技術を活用し、医療をデジタルで支える「Medical Care事業」、一人ひとりの日常生活に寄り添う「Lifestyle Support事業」、個人に合わせた医療を科学で支える「Life Science事業」を通じて、事業コンセプトである「live as you あなたを知り、あなたらしく選ぶ」世界の実現を目指している。
講座の概要
今回開設された講座では、弘前大学が蓄積する弘前市民の超多項目健康ビッグデータ、外見や動作などのデータを解析して、人を精緻にモデル化するNEC独自のAI技術を用いて、脳卒中や心疾患、フレイル、認知症など多種多様な疾病の潜在的なリスクを推定するための研究開発に取り組む。
両者は、デジタル技術によって個別最適化されるヘルスケアソリューションの社会実装を目指す。