Intelは6月4日(米国時間)、同社のIntel 4プロセスでの量産を担当しているアイルランドのリークスリップにある新工場「Fab 34」に対し、投資会社Apollo Global Management(Apollo)が110億ドルの投資を行い、同工場に関連する合弁事業体の株式の49%を取得することで合意したことを発表した。

同工場は2023年9月よりIntel 4を用いてクライアントPC向けプロセッサ「Core Ultra」(開発コード名:Meteor Lake)の量産を行っている同社最新鋭の工場。次世代プロセスとなる「Intel 3」にも対応しており、同プロセスを採用した次世代データセンター向けプロセッサ「Xeon」(開発コード名:Granite Rapids)の立ち上げも進められている模様である。

これまでに同工場には184億ドルが投じられているが、今回の取引により、IntelはFab 34の構築を継続しながら、この投資の一部を早期に回収できるようになり、ほかの事業部門に再配置することができるようになるとしている。また、引き続きFab 34の51%の株式をIntelが保有することで、同工場の資産の完全な所有権ならびに運営権を保持し続けることになるという。

なお、この取引はIntelがグローバルな製造事業への投資を含む、自社の戦略を加速するための財務柔軟性を生み出すように設計された資金調達アプローチ「半導体共同投資プログラム(SCIP:Semiconductor Co-Investment Program)」に基づく2つ目の取り組みで、2024年第2四半期中に完了する予定だという。

  • Fab 34のクリーンルームの様子

    Fab 34のクリーンルームの様子 (C)Intel

  • Intel 4プロセスを採用して製造されたウェハ

    Intel 4プロセスを採用して製造されたウェハ