富士フイルムビジネスイノベーション(以下、富士フイルムBI)は5月29日、FUJIFILM Manufacturing Europeの敷地内に、欧州地域での資源循環を促進する生産拠点「Circular Manufacturing Center(サーキュラー・マニュファクチャリング・センター)」を開設することを発表した。2024年6月より稼働開始予定。
トナーカートリッジの回収・再生からスタート
新拠点では、第一弾として、使用済みトナーカートリッジを回収して新品のトナーカートリッジに再生するための製造ラインを立ち上げる。ここで生産されるトナーカートリッジは、欧州地域向けに出荷されるという。将来的には、トナーカートリッジの回収および再生にとどまらず、複合機やプロダクションプリンターのスペアパーツの再生や、再生機の生産へと再生対象を順次拡大する予定。
二酸化炭素排出を実質ゼロとする生産を実現
FUJIFILM Manufacturing Europeは、使用する全電力を敷地内の風力自家発電と風力発電業者からの購入で賄っているという。今回新設するCircular Manufacturing Centerも同様に、使用電力由来の二酸化炭素排出を実質ゼロとする生産を実現する。
FUJIFILM Manufacturing Europeが位置するオランダは欧州の中心に位置するため、使用済み商品の回収や、商品を販売する輸送効率の観点からも資源循環を促進する生産拠点として適しているとのことだ。
富士フイルムBIは、環境への取り組みが先駆的な欧州にCircular Manufacturing Centerを開設することで、同社がこれまで取り組んできた資源循環活動をより一層強化するとともに、今後もサーキュラーエコノミーへの移行促進に貢献するとしている。