Microsoftは5月28日(現地時間)、メッセージングアプリ「Telegram」向けにAIチャットボット「Copilot for Telegram」のβ版を公開した。Telegramアプリを使用してCopilotと会話したり、質問をして回答を得たりすることができる。日本語の会話にも対応しており、Telegramユーザーは無料で利用できる。

  • Microsoftが「Copilot for Telegram」を公開

    Microsoftが「Copilot for Telegram」を公開

メッセンジャーでCopilot AIと会話できる

Telegramは、ドバイに拠点を置く開発者によって開発されたインスタント メッセージングアプリである。セキュリティ性の高さが大きな特徴で、高度なメッセージの暗号化や、一定時間経過後にメッセージが消える機能など、ユーザーのプライバシーを保護するさまざまな機構を持つ。iOSやAndroidなどのモバイル端末に加えて、WindowsやmacOS向けのクライアントアプリと、Webプラットフォームで利用できる。

TelegramはBot作成用のAPIが公開されており、ユーザーインタフェースとしてTeglegramを使用するサードパーティーのBotプログラムを自由に作ることができる。Microsoftが公開した「Copilot for Teleram」もそのようなBotプログラムとして提供される。ユーザーは、Copilot for Telegramの公式サイトのリンクをたどるか、Telegramプラットフォーム内の検索バーで「@CopilotOfficialBot」を検索して会話相手としてCopilotのBotを見つければよい。会話を始めるには自分のアカウントの電話番号を送る必要がある。

Copilot for Telegramを利用すると、Telegramのメッセージ機能を使用してAIチャットのCopilotと自然言語で会話することが可能になる。使用感はBing検索サービス向けのCopilotと同様で、質問を投げかけて回答を得るだけでなく、AIと世間話を楽しむこともできる。現在のところ、会話はテキストのみで画像や音声の入力/出力には対応しておらず、会話の回数も1日あたり30回までという制限が設けられている。

Microsoftは現在、さまざまなプラットフォームへのAIアシスタント機能の統合を進めている。Copilot for Telegramもその戦略の一貫であり、ユーザーがAIに接する機会を増やすことで、将来的にAIがさらに日常的になることを目指していると考えられる。