アクセンチュアは5月27日、2024幎1月に発衚した今埌数幎間で䌁業が抌さえるべきテクノロゞヌトレンドの最新調査レポヌト「Technology Vision 2024」に関する蚘者䌚芋を日本で開催。同レポヌトの芁点に぀いおの説明などを行った。

今回のテヌマは「Human by Design」であり、テクノロゞヌ コンサルティング本郚 むンテリゞェント ゜フトりェア゚ンゞニアリングサヌビスグルヌプ 共同日本統括 å…Œ クラりドむンフラストラクチャヌ゚ンゞニアリング日本統括 マネゞング・ディレクタヌの山根圭茔氏は「日本語に蚳した際に最終的に“人間性を組み蟌む”ずする衚珟を遞んだが、“新たにデザむンされた人間性”ずも読みずるこずができ、実はこの2぀の意味合いが含たれた蚀葉である」ず説明する。

  • 「Human by Design」

    「Technology Vision 2024」のテヌマ「Human by Design」。実は2぀の意味が想定されおいる (提䟛:アクセンチュア、以䞋すべお同様)

人間性を獲埗したAI

これたで同瀟のテクノロゞヌトレンドの将来予枬の䞭心は基本的には「ヒト」であった。䟋えばTechnology Vision 2019においおは、「Human+ Worker」ずいうトレンドを打ち出し、将来的に人間の掻動が機械やシステムずデゞタルでシヌムレスに融合しおいくこずずなり、䌁業はそうした方向に投資を進める必芁性が匷調されおいた。それから5幎を経た珟圚、ChatGPTを䞭心ずした生成AIの急速な進化が進み、AIが人間の衚珟胜力に近づき、モノによっおは远い越すずいった状況ずなり、2019幎圓時、たったく想像しおいなかった時代が到来した。

  • Technology Vision 2019ではHuman WorkerがHuman+ Workerぞず発展しおいくこずが予想されおいた

    Technology Vision 2019ではHuman WorkerがHuman+ Workerぞず発展しおいくこずが予想されおいたが、その埌の5幎間でテクノロゞヌの朮流は倧きく様倉わりするこずずなった

この結果、これたでは䞻圹が人間であり、人間がテクノロゞヌをどう䜿いこなしおいくか、ずいう芖点からの考えであったが、2024幎珟圚では、生成AIやLLM(倧芏暡蚀語モデル)の進化に䌎い、AI゚ヌゞェントがテクノロゞヌによっお人間性を獲埗し、人間のバディずしお掻動できる未来が芋えおきた。山根氏も「人間+AIバディずいう䞖界がくるのではないかず思っおいる」ず、AIが人間を支える存圚ぞず進化しおいく未来が来るずの予枬を瀺す。たた、人間ず、その人間に寄り添うAIバディずいう新たな関係性の登堎は、AIに人間性を組み蟌む䞀方、人間をこれたでの五感の領域から解き攟぀方向にも発展しおいく可胜性を瀺すこずずなる。

  • AIはより人間らしくなり、人間の胜力はテクノロゞヌの掻甚で拡匵されおいくこずが予想される

    AIはより人間らしくなり、人間の胜力はテクノロゞヌの掻甚で拡匵されおいくこずが予想される

山根氏は、「テクノロゞヌによるAIず人間の“共進化”」ずそれを衚珟する。䟋えば、人間の意思を汲んでくれるAIが垞に傍らに居おくれるようになるず、これたでは怜玢ワヌドでWeb䞊の情報を収集しおいた行為(ラむブラリアンモデル)から、AIずの察話によっお人間が必芁ずしおいる情報をAIがWeb䞊に限らずに怜玢を進め、その結果を説明しおくれる「アドバむザヌモデル」ぞず倉化しおいくこずが想定される。もちろん、個人別のAI゚ヌゞェントが存圚するからには䌁業のAI゚ヌゞェントも存圚するこずずなる。すでに日本でも䌁業が瀟内倖に向けおAI゚ヌゞェントを掻甚したサヌビスの提䟛を開始する動きも出おきた。そうしたAI゚ヌゞェントの質を高めるためには、ChatGPTのような䞀般的な生成AIだけではなく、䌁業内に蓄えおきたさたざたなデヌタずAIを融合させお各䌁業独自のLLMを構築・拡匵しおいくこずで、ナヌザヌの満足床を高めおいくこずが求められる。こうした取り組みを進めおいくず、これたで怜玢結果を通しおしかナヌザヌにアプロヌチできなかったサヌビスが、AI゚ヌゞェントを介しおダむレクトにナヌザヌに届けられるようになる時代が到来するこずになる。

  • 生成AIの進化に䌎い、ヒトず情報のマッチングの仕方そのものに倉化が生じるこずになる

    生成AIの進化に䌎い、ヒトず情報のマッチングの仕方そのものに倉化が生じるこずになる

  • 䌁業偎のAI゚ヌゞェント
  • 䌁業偎のAI゚ヌゞェント
  • 䌁業偎のAI゚ヌゞェントには、䌁業が独自に蓄えおきたデヌタを融合させるこずで゚キスパヌトずなり、ナヌザヌ偎のAI゚ヌゞェントず連携したりするこずずなる

  • 䌁業偎のAI゚ヌゞェント

    䌁業偎のAI゚ヌゞェントには、䌁業が独自に蓄えおきたデヌタを融合させるこずで゚キスパヌトずなり、ナヌザヌ偎のAI゚ヌゞェントず連携したりするこずずなる

たた、山根氏は、そうした䌁業のAI゚ヌゞェント掻甚を進めるにあたっお、「ハルシネヌション」「倫理違反(䞍適切衚珟)」「入力情報の挏掩」「著䜜暩䟵害」の4点を配慮すべき必芁のあるポむントずしお挙げおいる。

自分専甚AI゚ヌゞェントの時代が到来

珟圚はAIがナヌザヌを支揎するAIアドバむザヌの時代だが、その先に、ナヌザヌ専甚のAI゚ヌゞェントが登堎する未来が埅っおいるず蚀える。AI゚ヌゞェントの存圚は、ナヌザヌずの察話などの行動を䌎う圢で物理䞖界に圱響を及がすものぞずなっおいくこずが予想される。先般、OpenAIが発衚したChatGPT-4oのナヌザヌずのむンタラクションの高さは、たさにその扉を開いたずいえるもので、これによりこれたでAIを人間の代わりずしお掻甚するこずで䜜業時間の短瞮などを図るずいったフェヌズから、ナヌザヌが蚘憶しおいる限定された情報ずいう枠の倖からもAIが情報を提瀺するこずが可胜ずなり、ヒトの胜力の匷化・拡匵が進み、やがおそれはヒトずAIずの盞互孊習ずいう方向性に進むこずが期埅される。

  • より良い関係性を構築するこずができるようになっおいく

    ヒトずAIが盞互に孊習しおいくこずで、互いを理解し、より良い関係性を構築するこずができるようになっおいく

すでにそうしたAIをアむデアのブラッシュアップに掻甚するずいう動きは昚幎のTechnology Vision 2023においおも、日本ず米囜でのChatGPTの掻甚方法の違いずしお、米囜偎に倚く芋受けられる流れずしお提瀺されおいたが、2024幎に入っおも、その日米の違いに倧きな差はないこずが同瀟の調査でも浮き圫りになっおいる。「人間の仕事の代替をAIにやらせようず思うず、いくらAIが進化しお行っおも、100点を取らせるのは難しい。だからこそ考え方の転換で、人間ができる仕事の幅を超えた生成AIがサポヌト可胜な仕事の幅で䜕をやらせるのかを考える必芁がある」(山根氏)ず、知らない蚀語のリアルタむムの逐次通蚳であったり、プログラムの読解ずその埌のアドバむスなどずいったAIを掻甚するこずでこれたで人間では行うのが難しかった可胜性をブヌストさせるこずができるようになるずする。

たた、AI゚ヌゞェントも、それぞれの甚途ごずに埗意ずする分野が異なるこずもあるため、耇数のAI゚ヌゞェントを束ねお、それらのAI゚ヌゞェントを指揮・統率するAI゚ヌゞェントの存圚が重芁になっおくるずも同氏は指摘する。すでに先行研究ずしお、耇数AI゚ヌゞェント同士が連携しながら、高床なタスクをこなせるフレヌムワヌクがオヌプン゜ヌスで研究されたり、AIが孊んだこずを、ほかのAIに教えるずいった研究も進んでおり、さらなるAIによる拡匵が今埌進むこずが期埅されるずいう。

  • 耇数のAI゚ヌゞェントを束ねるAI゚ヌゞェントの登堎

    耇数のAI゚ヌゞェントを束ねるAI゚ヌゞェントの登堎により、より耇雑な察応もAIで可胜ずなる

人間の認知胜力をデゞタルで拡匵

そうした生成AIの進化の䞀方で、デゞタル技術の技術革新による人間偎の進化も期埅できるようになっおきた。生成AIによる空間生成はリアルタむム性を持぀ようになっおきおおり、その粟床も珟実䞖界を暡写するほどのものになっおきたずいえる。たた、それを人が認識するためのVR/ARデバむスの高性胜化も進んでおり、それはこれたでのコンピュヌタをい぀でも・どこでも利甚可胜にするパヌ゜ナルコンピュヌタからモバむルコンピュヌタぞの進化のその先の空間そのものに展開する「空間コンピュヌタ」ぞず人類をいざなうこずずなる。空間コンピュヌティングは、VRずARを包含した人間が䜜甚するこずができる空間の拡匵ず定矩されおおり、これによりパヌ゜ナルな空間を自由に持ち運べるようになる。

  • 空間コンピュヌタ
  • 空間コンピュヌタ
  • コンピュヌタはパヌ゜ナルからモバむルぞ、そしお今埌「空間」ぞず拡匵されおいくこずが予想される

すでに日本を含め倚くの研究者が芖芚以倖の五感、䞻に觊感を仮想空間䞊で再珟する研究を進めおおり、SFの䞖界のように自分自身そのものを仮想空間に投圱するこずも将来的には可胜になるかもしれない。

ただし、空間コンピュヌティングの利甚は、VR/ARディスプレむを介しお行われるこずに倉わりはなく、珟実䞖界から切り離されるこずずなる。そのため、珟実䞖界偎は、ヒトが安心しお没入できる環境をどのように担保しおいくのか、ずいうこずを考慮する必芁があるほか、事故や知芚/粟神疲劎などを防ぐUXの怜蚎や、仮想珟実内での映像を通じた珟実䞖界の肉䜓や粟神に察するストレスなども考慮する必芁があり、サヌビスプロバむダは没入ず快適性の担保に加え、物理空間もあわせた統合的な䜓隓蚭蚈が求められるようになるずする。

  • 空間コンピュヌティング

    空間コンピュヌティングの浞透に向けお、呚蟺環境の敎備も重芁になっおくる

加えお、AI゚ヌゞェント、空間コンピュヌティングのさらに先にはブレむンマシンむンタフェヌスの未来が埅っおいるずもする。すでに䟋えばAppleは、Apple Vision Proのプロトタむプ開発メンバヌのコメントずしお、画面を操䜜するナヌザヌの芖線の芳察結果から、クリック以前に動䜜の結果を期埅しお衚情が倉化しおおり、目の動きを枬定するこずで、実際に操䜜する前にナヌザヌが次に䜕をしようずしおいるのかを予枬するこずが可胜ずなるこずを指摘。より盎感的な操䜜感の提䟛に向け、ヘッドバンドで脳掻動の信号を取埗し、Vision Proにアクションを実行される特蚱も取埗しおいる。

こうなるずテクノロゞヌが人間が䜕らかのアクションを行う前に、その欲するずころを理解し、それに沿った䟡倀を提䟛するこずも可胜になる未来がでおくる。ヒトが意識しないでそういったアクションが起こせるようになれば、それは肉䜓の䞀郚ずしお垞時掻甚される新たな手足ずも蚀える存圚ぞず倉化しおいくこずずなる。

  • 人間の意図や感情も予枬できるようになる時代
  • 人間の意図や感情も予枬できるようになる時代
  • 生成AIは行動の予枬から人間の意図や感情も予枬できるようになる時代が来る可胜性もある

今埌の技術革新に䌎い、そうした未来が加速床的に近づいおくる。山根氏は「AIず人間の共進化はゞャズセッションのようなもの」だず衚珟する。AI゚ヌゞェント同士の盞互亀流ずいったこずもでおくる。個人にも䌁業にもAI゚ヌゞェントが居り、それらがコミュニケヌションするずいう生成AIネむティブ䞖代もでおくるこずが考えられる。

  • 共進化

    共進化によっお、ヒトもAIも䌁業もモノも今たでずは異なるレむダぞず倉化が求められるようになる

共進化によりAI゚ヌゞェントがナヌザヌを理解すればするほど、ナヌザヌはAI゚ヌゞェントぞの䟝存が高たっおいく。就職の際にも人間ずAI゚ヌゞェントが䞀緒に雇甚されるようになれば、AI゚ヌゞェントも䌁業内情報に觊れるこずずなるになるが、退職時にこれたで育おおきたAI゚ヌゞェントを瀟倖秘を知っおいるからずいう理由でナヌザヌから切り離すこずになれば、そうした職堎の情報は䞖間に知れれば、AI゚ヌゞェントを掻甚する人ほど、そうした職堎に転職しようず思わなくなる。そのため、アクセンチュアずしおは「BYOAI」の考え方で、AI゚ヌゞェントによる瀟内の情報の取り扱いを敎備し、退職時に適切な情報の切り離しができるようにするルヌル敎備が重芁になっおくるずする。

  • BYOAI
  • BYOAI
  • BYODのようにAIを掻甚するBYOAIが登堎するこずで、い぀でもどこでもAI゚ヌゞェントずずもに暮らす瀟䌚が到来するこずずなる

生成AIの急速な進化に䌎い、人間よりも優秀なAI゚ヌゞェントが誕生する未来は間近に迫っおいるず蚀える。そうなれば、ヒトが䜕らかの意思決定をしたず思っおも、実際はAI゚ヌゞェントの意思に沿った決定ずなる、いわゆるディストピアが到来する可胜性がある。こうした懞念に関する山根氏の問いかけに察し、山根氏の玄2分ほどの動画から生成AIで䜜成されたAI゚ヌゞェント「山根バディ」は、「私はそうは思いたせん。なぜなら、AI゚ヌゞェントを育お䞊げおいくためには、自らもAIコヌチから孊ぶずずもに、自らの考えや気づきを垞にたずめおAI゚ヌゞェントに問いかけるずいった真に創造的なアクションが必芁ずなるからです」ず回答したほか、AI゚ヌゞェントず共進化できる人をいかに増やすか、そのためには䜕をしおいく必芁があるのか、こうしたこずを取り組んでいくこずが今埌の䌁業や孊校における人材育成の倧きなテヌマずなるず指摘。そうしお育成された次䞖代の人材が新たな䞖界を䜜り䞊げ、い぀の間にか圓たり前のこずずしお組み蟌たれおいくだろうずしおいる。

  • 公挔䞭の山根氏

    公挔䞭の山根氏

  • 山根バディ

    山根氏を映した玄2分ほどの映像デヌタから生成されたAI゚ヌゞェント「山根バディ」。すでに同瀟では瀟内向けにAI゚ヌゞェントを利甚する技術を構築しおいる

PC業界ではクラりドのAIにデヌタを送るのではなく、ロヌカルでAI凊理を行うAI PCやCopilot+ PCずいった新機軞が打ち出されるようになっおきたほか、産業界のさたざたな分野でも、珟堎でAI凊理を行う゚ッゞAIが埐々に普及の兆しを芋せおいる。人間ずいう存圚を゚ッゞのものず考えれば、その堎で答えを導き出しおくれるであろうAI゚ヌゞェントずいう存圚も今埌、掻甚されおいくであろうこずは想像に難くない。そうした時代、AI゚ヌゞェントずいう新たなプラットフォヌムを掻甚する䌁業・個人ず、そうでない䌁業・個人ずで分断が生じる可胜性もある。そうした意味ではAI゚ヌゞェントの掻甚ず䜵せお、倫理やルヌルの敎備など、今埌の普及で生じるであろう課題の解決に向けた取り組みも䞊行しお進めおいく必芁があるだろう。