犬猫生活、2期連続の大幅増収へ 予防医療専門の往診型動物病院も開設

ペットフードなどの製造・ECを展開する犬猫生活が大幅増収を続けている。2023年4月期の売上高は、前期比2.5倍の11億5000万円となった。2024年4月期も大幅増収を見込んでいるという。

同社がEC運営において意識しているポイントは2つあるという。「1つ目は商品開発だ。ペットフードは『食べるか食べないか』が一番の問題。安全性の観点から、香料や添加物を使わないのはもちろんのこと、いかに食べてもらうかを意識している」(佐藤淳社長)と話す。

2つ目は、「顧客からの信頼」だという。

「ペットフードECは、商品力の差に加え、『どの会社から買うのか』が重要になってくる。『この人たちが売っている商品なら大丈夫』と思ってもらうことを強く意識している」(同)と話す。

「当社では、『犬猫福祉財団』を運営している。この団体では、殺処分の対象となる犬猫を迎え入れるための動物保護シェルターの運営などを行っている」(同)と話す。財団として、犬猫のための活動を行っていることが、同社の信頼につながっているようだ。

同社のカスタマーサポートでは、専門性の高いスタッフが対応を行っているという。「ペットの食事や、病気などのトラブルについて、気軽に相談できる環境を整えている。一人一人のスタッフが、本当に犬猫のことを考えてくれている。だからこそ、売り上げがついてきてくれているのだと思う」(同)と言う。

▲往診型動物病院を開院

2023年12月には、予防医療専門の動物病院を開始した。「往診型の動物病院だ。自宅に伺って検査などを行っている。多頭飼いで車を持っていない家庭などは、動物病院に連れていくだけでも大変だ。特に都市部には、そういった家庭も多い。単なるペットフードの会社ではなく、総合的なペットケアの会社になっていければと思う」(同)と話している。