Microsoftは3月12日(現地時間)、Windows 11向けの累積更新プログラム「KB5035853」をリリースした。この更新プログラムには、Snipping Toolの新機能やUSB 80Gbpsのサポートをはじめとする多数の新機能と機能改善が含まれている。また、61件の脆弱性が修正された2024年3月のセキュリティ更新プログラムも含まれているため、早急にアップデートを実施することが推奨されている。そのほか、2024年2月のセキュリティ更新プログラムとしてリリースされたKB5034765がエラーによりインストールできない問題も修正されている。

アップデートの詳細は次のリリースノートにまとめられている。

  • 2024 年 3 月 12 日 — KB5035853 (OS ビルド 22621.3296 および 22631.3296) - Microsoft サポート

KB5035853における主な修正点

KB5035853における主な修正点としては、次の項目が挙げられている。

  • Phone Linkの設定ページのページが「Mobile Device」という新しい名前に変更された
  • Snipping Toolを使用して、連携設定したAndroidデバイスの最新の写真やスクリーンショットを編集できるようになった
  • USB 80Gbpsのサポートが追加された
  • 長辺方向から給紙されるプリンタにおいてホチキスやパンチ穴の位置がずれる問題が修正された
  • Windowsの設定のホームページにアクセスするとランダムに応答が停止する問題が修正された
  • Wi-Fiが使用できる場合でも、携帯電話網からWi-Fiへの接続の切り替えに失敗する問題が修正された
  • 外部デバイスを接続したときにシステムがスリープ状態から解除される問題が修正された

2024年2月13日に2月のセキュリティ更新プログラムとしてリリースされた「KB5034765」では、アップデートの適用時に「0x800F0922」エラーでインストールを継続できないという問題が発生していた。今回リリースされたKB5035853にはこの問題の修正も含まれており、同様のエラーは発生しないという。

2024年3月のセキュリティ更新プログラム

KB5035853には、同日にMicrosoftがリリースした2024年3月のセキュリティ更新プログラムの修正内容も含まれている。このセキュリティ更新プログラムでは61個の脆弱性が修正されている。Windowsに関連した緊急性の高い脆弱性もあるため、早急にアップデートを適用することが推奨されている。

KB5035853はセキュリティ修正を含む必須の更新プログラムであるため、Windows Updateによる自動更新を有効にしている場合は、自動でアップデートが実施される。その他にMicrosoft Update Catalogからスタンドアロン パッケージをダウンロードして適用することもできる。