MozillaのWeb技術文書化プロジェクトMDN(Mozilla Developer Network) Web Docs(略称、MDN)は現地時間2月27日、無料で利用できるフロントエンドWeb開発者教育カリキュラム「MDNカリキュラム」を公開したことを公式ブログで発表した。カリキュラムは現時点で英語のみの提供となる。

フロントエンドWeb開発者を育成するためのプロジェクト

「MDNカリキュラム」は、WebサイトのUI(User Interface)を作成するフロントエンドWeb開発者が必要とされる知識を養成するための教育プログラムで技術習得に必要な知識を項目に分けリストアップし、学習の手順を掲載。それぞれの項目に記載されている学習のテキストとなる記事やビデオ、その他リソースへのリンクを活用し知識の習得を行う。

MDNチームはフロントエンドWeb開発者の現状の改善を目的にWeb開発者を育成するプロジェクト「フロントエンド開発のためのMDNカリキュラム」(https://developer.mozilla.org/en-US/blog/announcing-mdn-front-end-developer-curriculum/)を2023年8月に発表、フロントエンド開発者必須のスキルの調査を行い、今回「MDNカリキュラム」として公開に至っている。

「入門」「コア」「オプション拡張」の3つの異なるモジュールで学習

「MDNカリキュラム」は、メニューを目的に合わせて「入門モジュール」「コア モジュール」「オプションの拡張モジュール」の3つの異なるモジュールグループに分割して学習する。

「入門モジュール」は、ガイダンス的な内容で「ソフトスキル」「環境設定」の2つ内容を学習。「コア モジュール」では、開発者が習得しておく必要があると思われる基礎知識を9つにまとめて掲載しており、内容は「ウェブ標準」「セマンティックHTML」「CSSの基礎」「CSSテキストのスタイル設定」「CSSレイアウト」「JavaScriptの基礎」「アクセシビリティ」「開発者向けのデザイン」「バージョン管理」となる。

  • コア モジュールの9つの学習内容(公式Webサイト)

    コア モジュールの9つの学習内容(公式Webサイト)

「オプションの拡張モジュール」は、より専門性の高い知識をまとめたもので「CSSの変換とアニメーション化」「カスタムJSオブジェクト」「ウェブAPI」「パフォーマンス」「セキュリティとプライバシー」「テスト」「JavaScriptフレームワーク」「CSSツール」「その他のツールタイプ」を提供している。

MDNチームでは「MDNカリキュラム」がフロントエンド開発学習のベンチマークとなることを期待しており、今後は、学習ニーズに対応した無料及び有料の推奨パートナーコースへのリンクや「コア」学習後のユーザーのための「オプションの拡張モジュール」、「コア」にもとづいたMozillaブランドの認定証明書の新設などを検討していくという。