Check Point Software Technologiesは2024年1月24日(米国時間)、「Cybersecurity education from childhood is a vital tool: 72% of children worldwide have experienced at least one type of cyber threat - Check Point Blog」において、8歳以上の多くの子供達がインターネットを活用している時代において子供達をどのようにして保護するか、その主な対策方法を伝えた。
子供達のインターネット活動
Check Pointは子供達が幼いころからインターネットに触れ、利用している現実を考慮すると、インターネットを安全に使用する方法に焦点を当てた教育は子供達のために重要だと指摘している。この世界にはさまざまなテクノロジーが存在しているが、それらには常にリスクが伴っている。
2022年9月にBoston Consulting Group(BCG)のWebサイトに掲載された記事「Why Children Are Unsafe in Cyberspace | BCG」によると、世界中の8歳から17歳までの子供のうち約72%が少なくとも1度はサイバー脅威に遭遇しているという。そして、子供からサイバー脅威に遭遇したことを聞いたことがあると回答した親はわずか40%程度とされる。このことは、子供達をサイバー脅威から保護するために、新しいアプローチが必要であることを示している。
子供達の保護
サイバー脅威への知識が不十分な子供達と親を脅威から保護するために、Check Pointは次のような対策を提示している。
遊びを通じてサイバーセキュリティを学ぶ
子供達は楽しみながら学ぶことで効果的に習得することができる。サイバーセキュリティにおいても同様で、子供達に実践的な演習を交えて自分自身を守ることを学習させることでセキュリティの知識を増やし、脅威を認識させることができる。
旗印としての倫理 - 責任を持てる大人へ育てるために、物事には倫理(秩序や道徳)が存在することを理解させることが重要。サイバーセキュリティにおいても常に倫理的な要素が伴うことを理解させる。
脅威の謎を解く
高度な技術を駆使してコンピュータシステムに損害を与えるサイバー犯罪者を「ブラックハッカー」と呼ぶ。対して高度な技術を駆使してコンピュータシステムの問題点を特定し、改善する技術者を「ホワイトハッカー」と呼ぶ。このような人々がインターネット上で活動していることを学習する。
教育カリキュラムにおけるサイバーセキュリティ
子供達に影響を与える脅威への対策の一つに、学校教育がある。学校にとってもサイバーセキュリティは懸案事項であり、子供達のセキュリティ意識を高め、身を守るツールを教えることは有益。そのためには、サイバーセキュリティの知識を持った教育者を確保することが重要。子供達が基本的な知識を身に付けられるように保護者も協力することが望まれる。
安全なネットワーク環境の構築
フィッシング詐欺などの潜在的な脅威から子供達を守るために、安全なネットワーク環境の構築方法を学習する必要がある。フィッシング詐欺ではメールを使用して利用者をだまし、悪意のあるリンクや添付ファイルを開かせる。より悪質な場合は親や知人を装ってメールを送信することもある。このため、サイバー攻撃によるネットワーク侵害の検知、安全なパスワードを使用する方法、ソーシャルメディアを保護する方法、フィッシング攻撃を認識する方法を学習する必要がある。
子供達がサイバー犯罪の被害に遭うことは有害であり、心身の健康やプライバシを危険にさらすことになる。そのため、被害に遭う前に必要な対策を実施し、自分を守れるだけの知識を身に付けさせることは重要。Check Pointは子供達がサイバーセキュリティ教育を受け、脅威を認識する方法を知り、対応するツールを扱えるようにすることは必須と説明している。そして、このような教育により子供達がインターネットを安全だと感じられたとき、新しい技術を取り入れた持続的な社会が構築できると訴えている。