「大寒」ってご存じですか? 1年で最も寒いと言われる時期のことで、今年は1月20日から2月3日までだそうです。暖房をマックスにして暖かい屋内で過ごしたくなるような時期ですね。でも私の母国、オランダでは15年以上前から、寒い2月にあえて暖房を少なくとも1℃低く設定して、寒い中で暖かい服を着る1日があります。それは「Warmetruiendag、直訳「暖かいセーターの日」です。でも直訳はかわいくないので、ここで「もふもふセーターデー」と訳してみました。今年の「もふもふセーターデー」は2月2日なので、ご紹介しようと思いました!

もふもふセーターデーとは?

実はこの「もふもふセーターデー」は日本と縁があります。温室効果ガスを減らす世界で初めての約束となった「京都議定書」が2005年の2月16日に発効されたことを記念して、毎年2月のどこかで開催されます。2005年はベルギーだけでしたが、2006年からオランダまでも広がって、毎年数十万人が学校、自治体、会社、または個人として参加する大きいイベントになっています。

もふもふで楽しいです!

1日だけ、暖房の温度1℃しか下げないことで、直接的にあまり温室効果ガスの削減につながらないように見えますが、ポイントは意識を高めて、参加者に考えてもらうことにあります。
「参加してみて実はそんなに寒くなかった。別に明日からもそのままでいい!」
「寒かったけど、断熱さえあれば、ガスではなく再エネさえ使ったら温室効果ガスが減らせるのでは?」
参加した人がそう考えてくれると結果的に温室効果ガス排出削減につながっていくことが期待されます。ちなみに、オランダにいる人がみんな「もふもふセーターデー」に参加したら、その1日だけでもCO2を630万キロの削減になりますので、直接的な温室効果ガスの削減もなくはないです。

もふもふセーターデー、やってみませんか?

では、日本でも「もふもふセーターデー」できるのではないかと思って、このブログを書きました。オランダのガスを使ったセントラルヒーティングではなく、エアコンを使う方が多いと思いますので、以下のような案はいかがですか?

  • 普通のもふもふセーターデー:エアコン(暖房)の設定をいつもより1℃低く設定して、一番好きなもふもふな服を着る。セーターでも、カーディガンでも、ふくらはぎウォーマーでも、暖かいなら何でもありです。
  • 毎日もふもふセーターデー:オランダ人に負けたくない! 一日はやっぱりたりない! と思う方、毎日を「もふもふセーターデー」にする取り組みもあります。環境省はこういうことを「ウォームビズ(WARMBIZ)」として推奨しています。参加すると毎日おしゃれなもふもふセーターを着ることはできます。
  • もふもふセーターデー、1日でも耐えられない!:すでに暖かい服を着ていて、健康などのため温度を1℃でも下げられない場合、再エネを使ったり、住まいの断熱をアップしたりすればいかがでしょうか?(日本の断熱に関する状況について、昨年このブログを書きました。https://blog.miraikan.jst.go.jp/articles/20230208post-483.html)

関連リンク

  • ウォームビズについて: https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/warmbiz/about/


Author
執筆: セーラ ホクス(日本科学未来館 科学コミュニケーター)
【担当業務】
アクティビティの企画全般に携わり、研究者とのイベントなどを企画。サステナブルなミュージアムの実現を目指し、未来館のサステナビリティ対策や情報発信に取り組む。国際交流や国際的な事業も担当する。

【プロフィル】
大学の専攻は生物学と科学コミュニケーション。卒業後は環境教育センターの教育担当として勤務。ゴミや物質循環について教えながらも、「もっとサステナブルな生き方をしないと!」と強く思い、科学と社会をつなげて、より持続可能な世界をつくる方法を探るため、未来館に着任。

【分野・キーワード】
持続可能性(サステナビリティ)、物質循環(サーキュラーエコノミー)、ライフサイクルシンキング