欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)は1月9日、米Microsoft(マイクロソフト)によるOpenAIへの投資がEU企業結合規則の観点から審査対象にすべきかの調査を開始することを明らかにした。
MicrosoftとOpenAIはEUの審査対象になるのか
Microsoftは「ChatGPT」などを開発・提供するOpenAIに2019年から投資しており、直近では2023年初に「数十億ドル規模」の投資を発表している。Microsoftは提携の一部として、MicrosoftはAzureやBingなどでOpenAIの技術を統合している。
2023年秋にCEOのSam Altman(サム・アルトマン)氏が一時的に解雇された(その後CEOに復職)際には、米Microsoft CEOのSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏自身がアルトマン氏をはじめとしたOpenAI社員を迎え入れる用意があることを発表していた。
なお、その後はOpenAIの新しい取締役会に、議決権のないオブザーバーとしてMicrosoftから1人が参加することが明らかにされている。
MicrosoftとOpenAIの関係については、英国の規制当局が2023年末に調査を開始している。EUが審査対象と認めた場合、2社の関係がEU結合規則に反しているかの調査が始まると予想されている。