mitorizは11月21日、消費者購買行動データサービス「Point of Buy(以下POB)」の会員5,000人を対象に実施した「リスキリングに関する調査」の結果を発表した。4割の人が「リスキリング」で新たなスキルを習得して仕事をしたいと考えており、習得したい人気スキルは全世代で「語学」「PCスキル」であった。

  • リスキリングの認知度(意味を認識しているか)

    リスキリングの認知度(意味を認識しているか)

このレポートは、mitorizの消費者購買行動レポートデータサービス「Point of Buy」の登録会員(POB会員)、POB会員(平均年齢49.5歳)に対し、10月4日~10月10日に実施したインターネット調査に基づく。

「リスキリングという言葉の意味を理解しているか」と尋ねると、言葉の意味を理解している人は全体の3割程度にとどまった。世代別では上の世代の方が理解している割合が多少高い傾向だが、どの世代も理解していない人の割合がそれを上回っている。

「リスキリング」の意味を理解している人に対し「リスキリングに取り組んだ経験の有無」を聞くと、「ある」が28.6%。世代別では40代が最も高かった。この調査から、リスキリングの意味を理解し、実際に取り組んだ経験がある人の比率が1割程度であることが明らかになった。

「リスキリングに取り組めなかった」と回答した人にその尋ねると、「時間の余裕がない」が26.7%で最多。次いで「必要性を感じない」23.3%、「何から始めて良いかわからない」16.8%と続いた。

  • リスキリングによるスキル習得とスキルを活かした就労への興味

    リスキリングによるスキル習得とスキルを活かした就労への興味

就業状況別では、会社員は「時間の余裕がない」が34.1%で最多。自営業者は「時間の余裕がない」と「必要性を感じない」がともに27.1%で同率1位。パート・アルバイトは「お金の余裕がない」が最多であった。専業主婦(主夫)は「必要性を感じない」が最多で「何から始めて良いかわからない」も高い比率で挙がった。

5000人を対象に「リスキリングでスキルを身につけ、それを仕事で活かすことに興味があるか」を尋ねると、「興味ある」「やや興味ある」を合わせ27.3%が興味を持っていた。世代別では20代が最も高く44.6%、30代(42.5%)、40代(43.0%)も40%を超えた。一方で新たなスキル習得だけでなく、そのスキルを活かした就労までを含めたためか50代、60代以上の世代は40%を下回る結果となった。

リスキリングによるスキル習得およびそれを活かした就労に興味を持つ人に対し、複数回答方式で「習得したいスキル」を聞くと、「語学(50.5%)」と「PCスキル(49.2%)」が、次点の「プログラミング(25.0%)」を大きく引き離して上位となった。

世代別では、語学とPCスキルはどちらも30代での選択率が最も高く約55%。語学の選択率は20代以下が40.0%で世代別で最も低い。プログラミングは20代以下で31.3%、30代で31.5%とどちらも30%以上の選択率だが、世代が上がるほど選択率は低くなっている。

  • リスキリングで習得したいスキル

    リスキリングで習得したいスキル

習得したいスキルで「PCスキル」を選択した人に「習得またはスキルアップしたいofficeソフト」について尋ねると、「表計算ソフト(60.9%)」が最多。次いで「プレゼンソフト(19.6%)」「ワープロソフト(13.3%)」と続いた。世代別でも全世代で表計算ソフトが最も選ばれ、特に20代で69.4%、30代で75.3%と40代以上の世代と比較して高い割合となっている。