ギフトモールはこのほど、オンラインギフトサービスを通じた幸福度の高い世の中の実現を目指す「ギフトモール オンラインギフト総研」において、2022年7月~2023年6月の1年間のギフト購入実態についての調査を実施し、Z、世代とそれ以外の世代のギフトに関する行動について比較分析した結果を公開した。Z世代は、3人に1人が欲しいものを本人に直接聞く、5人に1人はソーシャルギフトで贈っていることなどがわかった。
「ギフトモール オンラインギフト総研」は、新しいギフト文化の兆しの発信、今後のギフトのあり方の提起・提言を主な活動内容として、オンラインギフトサービスを通じた幸福度の高い世の中の実現に貢献するために2021年に発足。オンラインギフト業界の最新の情報の発信を行っている。
2023年6月26日~28日には、2022年7月からの1年間にギフト購入経験がある全国15歳~59歳の男女2700名を対象に、ギフト購入に関する調査を実施。ギフトに関する検索、購買、贈り方などの各行動について、Z世代(本レポートでは15~24歳を定義)と、それ以外の世代の比較分析を行った。
その結果、検索行動においては、「イメージ検索が主流のZ世代 vs テキスト検索・店頭で探すのが主流の他世代」、購買決定においては、「本人に直接ほしいものを聞くZ世代 vs 販売店や知り合いのおススメを聞くのが主流の他世代」、送り方においては、「1位手渡し 2位ソーシャルギフトのZ世代 vs 1位手渡し 2位郵送・宅配の他世代」の特徴が明らかになった。
オンラインギフト総研 小川安英所長は、この結果を受け、「1999年~2008年の間に生まれたZ世代は、物ごころついたときには、検索エンジン、スマホ、SNSが存在しており、いわゆるWeb2.0のWeb環境が当たり前のなかで育ってきた世代。20世紀には存在しなかったWebテクノロジーを当たり前に利用し、ギフトに関連する行動もその影響を色濃く受けている世代であることを示唆する調査結果だと考えています」と考察した。
ギフトの探し方をたずねた問いでは、Z世代を含むすべての世代では、「検索エンジンを利用したキーワード検索」が首位、第2位は「店頭や商品陳列棚を見る」、3位は「本人に直接聞く」、4位が「ECサイトで検索」だった。これをZ世代のみに絞ると、「検索エンジンを利用したキーワード検索」が1位なのは同じだが、2位は「本人に直接聞く」、3位は「Instagramで検索」、4位は「店頭や商品陳列棚を見る」だった。他世代では総じて10%未満であるYouTubeでの検索、X(旧Twitter)、Tiktok等でのSNSでの検索という回答もZ世代では一定数存在しており、多様な情報チャンネルを状況に応じて器用に使い分けているZ世代のギフト探しの実態がうかがえるとしている。
さらに、Z世代女性に特徴的なのが「本人に直接聞く」「Instagramで検索する」が約半数となっており、検索エンジンでの検索に次ぐギフトの探し方となっている。テキスト検索だけに頼らず、Instagramでのイメージ検索やインフルエンサーの評価、贈る相手に直接聞くことも含め、できるだけ効率的に、相手に喜んでもらえるためのギフトを探そうとする行動が見て取れるとし、ギフト行動においても「タイパ志向」が表れているとも言えそうだとの見解を示した。
ギフト購入の意思決定の仕方をたずねた問いでは、全世代の合計は、1位が「インターネット販売店舗の商品レビュー」、2位が「インターネットの販売店舗のレビュー」、3位が「リアル店舗の店長、店員のおすすめコメント」だった。
一方、Z世代は1位は同じく「インターネット販売店舗の商品レビュー」だが、2位には「ソーシャルメディア上での商品のレビューや口コミ」が続いた。この傾向は特にZ世代女性でさらに強まる。ECサイト上での不特定多数の口コミやレビューなどの客観的な情報とあわせて、信頼している友人やインフルエンサーなど、自分自身の志向性にあった主観的な情報も踏まえて意思決定を行う、情報リテラシーの高い世代と言えるかもしれないとしている。
ギフトの贈り方・渡し方をたずねた問いでは、全世代で手渡しが1位で、コロナ禍の収束を受け全体で82.3%ともっとも高い割合となっている。全世代合計では、2位は「郵送・宅配」で32.8%だった。
一方、Z世代も1位は手渡しだが、20代前半に限っては2位に「ソーシャルギフト」(eメール、LINE、SNSで受け取りURLを送った)が続き、郵送・宅配を上回る結果となった。20~24歳女性では、ソーシャルギフトの利用率は26%となっており、実に4人に1人が利用している贈り方となっている。「LINEギフト」をはじめ、ソーシャルギフトの利用がZ世代を中心に拡大傾向にあり、この傾向はさらに続くと予想されるとの見解を示した。