デル・テクノロジーズ(以下、デル)は11月20日、ウシオライティングがデルの「Dell Precision 7920 タワー ワークステーション」を導入し、多面立体VR(Virtual Reality:仮想現実)のデモ環境を構築したことを明らかにした。ウシオライティングは研究機関向けおよび産業向けに、プロジェクターに映像を投影する多面立体型のVRシステム「HoloStage(ホロステージ)」を提供している。
同社が2005年に提供を開始した同サービスは、利用者がヘッドマウントディスプレイの代わりに3Dメガネを装着するだけで映像を立体視でき、VR環境ならではの深い没入感を得られる技術。東京本社には顧客がデモを体験できるショールームを常設しており、複数のプロジェクターを用いて3面(正面、床面、側面)のスクリーンに映像を投影するために、アプリケーションを稼働させるデバイスには高い性能を求めていたという。
同社ではリアルなビジュアル表現をスムーズに映し出せる環境の構築を希望していたが、当時使用していたワークステーションではパフォーマンスが足りず、VR映像が動かない課題を抱えていたため、ワークステーションのリプレースを検討したとのことだ。
同社がハイエンドGPUを搭載したDell Precision7920 タワー ワークステーションを4台導入した結果、光の照射状況などを含むリアルタイムなトレースが可能になったことや、3D制作ツール「Unreal Engine」を用いたコンテンツにも対応できるようになったとしている。
また、ワークステーション1台でVRを投影する場合でも問題なく稼働しており、これまではパフォーマンス不足で実現できなかったことをデモ設備でテストできるようになったそうだ。