クラウド型の業務支援ソフトなどを手がけるサイボウズは11月8~9日までの2日間、幕張メッセ(千葉市)で同社最大の年次イベント「Cybozu Days(サイボウズデイズ) 2023」を開催している。2016年の初開催から今年で8回目の開催となる。100以上の同社のパートナー企業が展示ブースを設け、9つの会場で60以上のさまざまな講演が行われる予定だ。2日間合計で約6000名が来場する見込みだという。
今年のイベントテーマは「マジカルDXツアー ~DXへの魔法を学ぶ2日間~」。会場内には幻想的な飾り付けが施されており、まるで「魔法学校」に迷い込んでしまったかのような雰囲気を醸し出している。メインキャラクターはライオンやキリン、セイウチなど擬人化されたさまざまな動物たちで、会場の至るところに現れる。
また、顔はめパネルで写真撮影ができるフォトスポットや、同社のオリジナルグッズや書籍を販売する「サイボウズ商店」、自由に楽器を演奏できる「マジカルストリート演奏コーナー」など、会場内には遊び心が散りばめられていた。
「Bus Stop 栗山」というブースでは、MCのサイボウズ 執行役員 事業戦略室長兼マーケティング本部長の栗山圭太氏が、ブース出展社を招いてブースの見どころを紹介。同社が運営する「YouTube 営業本部チャンネル」も出張展示しており、会場内の様子を生配信していた。
サイボウズデイズ初日の8日、特に注目を集めていたのは、基調講演会場で行われたイベント「kintone AWAED 2023」。サイボウズが提供する業務アプリをノーコードで作成できるクラウドサービス「kintone(キントーン)」のユーザー企業が自社の活用事例を発表するイベントだ。
仙台・福岡・大坂・名古屋・愛媛・東京の各会場で選出された6社のファイナリストが登壇し、キントーンをどのように活用し、どのような成果があったのかを披露した。これまでに100社以上の企業が登壇し、累計参加者数は1万名を突破している。すべての事例講演が終了した後、来場者と審査員による投票によりグランプリを決める。
見事グランプリに輝いたのは、関東・甲信越地区代表で、住宅のリフォームやリノベーション事業などを手掛けるモリビ。長野県長野市に本社を置き、県内に4つの拠点がある社員数が55名ほどの企業だ。情報システム部門がなかった同社において、業務改善を任されたのが管理部 経営企画室の植田剛士さんだった。
植田氏はキントーンの導入で年間42万枚の紙を削減したことや、おすすめのキントーン連携サービスなどを、自身の経験を交えて紹介した。「浮いた資金をITに再投資する」といった同社の姿勢に、来場者は称賛の眼差しを向けていた。
サイボウズデイズ2日目の9日には、午前11時からの基調講演にサイボウズ青野慶久社長が登壇し、キントーンをベースに製品ポートフォリオを刷新する「サイボウズNEXT」プロジェクトについて発表を行う予定だ。キントーンを中心に再編されるサイボウズ製品が、今後どのように日本のDXに貢献していくのか、その展望を説明する。そのほか、さまざまな企業の導入事例が紹介されるそうだ。
“DXへの魔法"に触れてみたい方は足を運んでみてはいかがだろうか。