米IBMは10月30日、開発者やITオペレーターが、自然言語プロンプトを使用して、速く、正確にコーディングできるように支援する生成AIを活用したコード生成機能を備えた「watsonx Code Assistant」を発表した。同サービスは現在、「IBM watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeed」によるITオートメーションと「IBM watsonx Code Assistant for Z」によるメインフレームアプリケーションのモダナイゼーションの2つの企業ユースケースに対応している。

同サービスは、IBMの「watsonx」プラットフォーム上で実行されるコード向けの独自基盤モデル「Granite」に基づいた生成AIを活用する。Graniteは、自然言語処理タスクをサポートできるよう、文脈上の次に来る内容を予測する大規模言語モデル機能を支えるデコーダーアーキテクチャで構築。

ドメイン固有の生成AI機能を追加して、watsonx Code Assistantをチューニングし、コード生成、コードの説明、エンドツーエンドのソフトウェア開発ライフサイクル全体を支援するという。

Ansible Automation Platformは、企業の開発者やITオペレーターがインフラストラクチャ管理、ハイブリッドクラウドの展開、ネットワーク設定、アプリケーションデプロイメントといったITタスクに対して、Ansible Playbookを使用し、自動化を実装できるように支援している。

IBM watsonx Code Assistant for Red Hat Ansible Lightspeedは、平易な英語のプロンプトを入力して、タスクの作成と保守のベストプラクティスに準拠したAnsible Playbookの推奨タスクを自動的に生成することができる。これにより、チームメンバーが効率的にAnsible Playbookを作成したり、詳細なトレーニングを受けなくても回復力が高く、サポートが容易になるように設計された自動化を実装できたりする。

すでに4000人の開発者が技術プレビューに参加し、AIが生成した推奨コンテンツの平均採用率は85%(2023年7月27日~10月23日の4万1000件以上の推奨に基づく)、20~45%の生産性向上に寄与しているという。

IBM watsonx Code Assistant for Zは、IBM Z上でCOBOLからJavaへの迅速な変換を可能にし、プラットフォーム上における開発者の生産性を向上させ、IBM Zのパフォーマンス、セキュリティ、レジリエンシーを活用しるる、生成AIと自動化ツールを活用してメインフレームアプリケーションのモダナイゼーションを加速できるように設計されている。