10月17日から20日まで、幕張メッセで開催されているCEATEC 2023。同展示会は毎年10月に開催されている総合展示会で、経済発展と社会課題の解決を両立する『Society 5.0』の実現を目指し、あらゆる産業・業種の人と技術・情報が集い、『共創』によって未来を描く」を開催趣旨に掲げているもの。

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    CEATECのロゴ

2023年は、アドバンスドテクノロジー、キーデバイス、パートナーズパーク、グローバル、スタートアップ&ユニバーシティエリアの計5つのエリアに分け、各ジャンルの最新のテクノロジーを転じている。

本稿では、5つのエリアの内、アドバンスドテクノロジーエリアに出展しているNECの「インフラ協調によって支える空と陸の次世代モビリティ」について紹介する。

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    CEATECのNECブース

「インフラ協調」とは、車両と道路付帯物(信号)などのインフラが5Gなどの無線通信で迅速かつ適切に情報をやり取りし、事故の抑止や渋滞緩和、自動運転支援などを実現するための仕組みのこと。

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    インフラ協調の概要

NECは、少子高齢化、都市への人口集中・地方の過疎化、インフラ老朽化、ライフスタイルの多様化など従来の課題に加えて、「New Normal」といった新しい社会の変化が起きていることを背景に、インフラ協調型のモビリティサービスの実現や、インフラに設置したセンサから得られるデータの活用・連携を通して、人・インフラ・モビリティが支え合うまちづくりへの貢献に寄与したい考えだという。

具体的には、信頼性の高い新たなデジタル社会基盤を構築し、路車協調型システムをはじめ、データプラットフォームとの連携によるさまざまな分野でのデータの利活用で、地域経済基盤の活性化を目指している。

展示会には、ドローンや自動運転車、5Gを活用したインフラ協調が目指す世界観のイメージが展示され、それぞれの活用方法が紹介されていた。

  • ,ドローンや自動運転車、5Gを活用したインフラ協調が目指す世界観のイメージ

    ドローンや自動運転車、5Gを活用したインフラ協調が目指す世界観のイメージ

ドローンの活用としては、道路インフラから運航に必要な情報を収集し、安全な航路の製作を行うことで、物資輸送や点検業務といった、労働力不足に貢献するという。また、自動運転車においては、車両と道路インフラが通信し、迅速にやり取りをすることで、衝突抑制や遠隔監視など安心で安全な自動運転の走行に貢献する。加えて、5Gを活用することによって、子どもや高齢者の見守り、災害時の避難誘導、都市の活性化施策立案など、さまざまな分野でデータの利活用が進むと見込んでいる。

  • ,展示会にはドローンの実物も

    展示会にはドローンの実物も

対象者は、自動運転やドローンなど、次世代モビリティに関わる自治体や民間企業の担当者および人流や渋滞状況、道路上のインシデントなどといった道路データを活用したい省庁や自治体、民間企業の担当者を想定している。

それらの組織がこれらの仕組みを取り入れることで、次世代モビリティの安全・安心な走行や運航が実現できるほか、インフラと次世代モビリティ双方から取得できるデータを利活用することによる、生活の安全性や利便性の向上、という社会的な価値を与えることができるそうだ。