富士通は10月6日、日本加工食品卸協会およびジャパン・インフォレックス(以下、JII)の主導のもとで、食品流通業界における非競争領域の連携を目的とした「EDI共通プラットフォーム」を構築したことを発表した。JIIは「共通プラットフォーム構想」に加盟する食品卸企業向けに、10月1日から同プラットフォームの運用を開始しているという。
富士通は今回、共通プラットフォーム構想におけるEDI共通基盤のサービスベンダーの1社として、同社のEDIサービス基盤である「Fujitsu 流通EDIサービス TradeFront / 6G」(以下、TradeFront / 6G)を活用してEDI共通プラットフォームを構築した。
TradeFront / 6Gは法改正などEDIを取り巻く環境変化にも対応し、迅速で確実な取引先との接続性が特徴だという。今後はEDI共通プラットフォームの利用企業の拡大、卸標準フォーマットの推進、運用の標準化を図り、食品流通業界の課題解決に取り組む予定とのことだ。
食品流通業界においては、食品卸企業が小売企業との受発注などのEDIを、各社のデータ変換に対応する開発を行っているという。そのため、システムが複雑で開発コストも増大しているという課題があった。また、インボイス制度の導入やISDNサービス終了に伴うシステム対応なども、課題として迫っている。
これに対し富士通らは、EDI共通プラットフォームを開発し、食品卸企業各社の共通する機能を共同で利用することで、これまで法改正の対応やシステム開発で発生していたコストや作業期間の削減に貢献するとしている。