2023年9月8日(日本時間)、決済サービスを提供するSquareにおいて大規模なシステム障害が発生し、ユーザーは14時間以上にわたってログインや支払い処理が行えないなどの影響を受けた。同社は9月11日になって、この障害の原因がサイバー攻撃によるものではなく、DNSの設定ミスによって引き起こされたという声明を発表した。

Squareの障害は日本時間で2023年9月8日の未明に発生した。同社のリアルタイムレポートでは、4時15分に事態の把握と原因の調査を開始した旨が告知されている。その後、同17時17分にエンジニアリングチームによって修正が実装されてサービスが回復し始めたという報告が伝えられた。その間、アカウントへログインできなくなったり、同日の振込処理が実施できなかったりといった影響が報告されている。

最終的に、同22時47分の時点ですべての障害が解決されたことが伝えられたが、9月8日が金曜日だったため、完了できなかった振込処理は週末をまたいで9月11日に実施されることになった。Squareの公式Xアカウントには、多くのユーザーからこの障害によって損害を被ったという報告が寄せられている。

  • 2023年9月8日の障害に関するSQUAREステータス

    2023年9月8日の障害に関するSQUAREステータス

9月11日に公開された声明では、この障害の原因について、「社内ネットワーク ソフトウェアにいくつかの標準的な変更を加えている間、更新の組み合わせによりシステムが相互に適切に通信できなくなり、最終的に中断が発生しました。」と説明されている。問題の影響が社内で利用するトラブルシューティングやサポートのためのツールにも及んだことが、回復まで時間を要することにつながったと見られる。

同社では、障害の原因がサイバー攻撃であるという証拠や、ユーザーのデータが侵害されたという証拠はないと強調している。

障害の原因となった問題が解消され、リスクを抑えるためにファイアウォールとDNSサーバに追加の対策を導入したとのこと。また、まもなくオフラインモードのサポートを拡大し、すべての新しいSquareデバイスとほとんどの既存デバイスで利用できるようにすることも予告された。オフラインモードを使用すれば、インターネットに接続ができない状況でも決済を受け付けることができる。