Microsoftは9月7日(現地時間)、「End of servicing plan for third-party printer drivers on Windows - Windows drivers|Microsoft Learn」において、Windowsにおけるサードパーティ製プリンタドライバのサービス終了について伝えた。Windows Updateを経由するサードパーティ製レガシープリンタドライバはサービス終了となることが説明されている。

  • End of servicing plan for third-party printer drivers on Windows - Windows drivers|Microsoft Learn

    End of servicing plan for third-party printer drivers on Windows - Windows drivers|Microsoft Learn

MicrosoftはすでにWindows 10 21H2においてMicrosoft IPPクラスドライバを介したネットワーク/USBインタフェース上のMopria準拠プリンタデバイスのためのインボックスサポートの提供を開始している。この結果、すでにプリンタデバイスメーカーが独自のインストーラやドライバ、ユーティリティなどを提供する必要はなくなっているとMicrosoftは説明している。

プリンタデバイス体験のカスタマイズはMicrosoft Storeを経由して自動的にインストールされるアプリを通じて行える。この仕組みに沿うことで、プリンタデバイスメーカーは既存のWin32フレームワークからUWPソフトウェア開発フレームワークに移行することになり、信頼性とパフォーマンスが向上する上、すべてのWindowsバージョンとエディションがサポートされることになるためプリンタデバイスメーカーはソフトウェアの作り直す必要性からも開放されると説明している。

発表された今後のタイムスケジュールは次のとおり。

  • 2025年 - Windows Updateにおける新しいプリンタドライバ公開の終了。なお、Windows Update経由で提供された既存のプリンタドライバは継続して更新可能
  • 2026年 - プリンタドライバの順位が常にWindows IPPインボックスクラスドライバを優先するように変更
  • 2027年 - セキュリティ関連の修正を除いてサードパーティ製プリンタドライバの更新を終了。既存のサードパーティ製プリンタドライバはWindows Update経由でインストールするか、ユーザーがプリンタデバイスメーカが提供するインストールプログラムを使用してプリンタドライバをインストールすることは可能

ドライバはWindowsにおいて問題を引き起こす悩みの種であり続けている。特にプリンタのデバイスドライバはWindows Updateのあとでしばしば問題を引き起こしており、ユーザーもMicrosoftも苦しめている。今回の発表はプリンタデバイスドライバを問題の発生が少ないと見られる仕組みへ差し替えていくことで、こうした問題発生の低減を図る狙いがあるものと見られる。

なお、Microsoftはサードパーティがプリンタドライバを独自にインストールしたり利用したりすることに関しては禁止しないとしており、今後も使用することができる。サービス終了の対象となっているのはWindows Update経由で提供されるプリンタドライバであり、今後はレガシープリンタドライバはWindows Update経由では配信されなくなる方向で作業が進められている。