MM総研は8月30日、東京都・大阪府・愛知県に住む15~79歳の男女1万7809人を対象に、6月9日~12日に実施したアンケート調査から「タクシー配車アプリ」に関する利用実態をまとめ、発表した。
調査結果によると、タクシー配車アプリを「利用したことがある」人が利用したタクシー配車アプリの1位は、3都府県すべてで「GO」であった。2位は、東京都と愛知県が「Uber Taxi」、大阪府では「DiDi」。また、「S.RIDE」を利用したことがある人は、東京都が愛知県・大阪府よりも10ポイント以上多かった。
なお、7月20日に公開した「モビリティサービスに関する調査」の結果では、タクシー配車アプリの認知率は53.9%、「利用したことがある」と答えた人は11.6%であった。
タクシー配車アプリを利用したきっかけは、「予約や決済などの手続きが簡単だから」(46.9%)が最多。「目的地をアプリやWeb内で事前に指定でき、車内でのやりとりがスムーズになるから」(45.9%)が僅差で続き、乗車から降車までのやり取りを簡略化できる点に魅力を感じて使い始める人が多いことがわかる。「道路で手を挙げて乗る『流し』では捕まらなくなったから」は39.4%に上った。
タクシー配車アプリの利用シーンで最も多かったのは「旅行や観光先での移動時」(32.3%)、次いで「仕事中の移動」(30.3%)。利用頻度は、「年に数回程度」(42.4%)が最多となり、月に1回以上利用している人は41.0%に上った。
タクシー配車アプリを利用したことがない人に利用しない理由を聞くと、「現在ある移動手段に不便を感じていないから」が28.1%で最多、次いで「利用する場面のイメージが湧かない、必要ない」が24.5%であった。
タクシー配車アプリを利用したことがある人のうち、サービスに満足していると回答した人は6割以上で、不満であると回答した人は約6%であった。タクシー配車アプリを「利用したことがある」人は11.6%だが、「利用したことはないが利用してみたい」人も10.6%と同程度存在している。
同社は、実際に利用した際の満足度の高さから、これらの層が一度でも利用すれば、現在と比較して利用者のすそ野を大きく広げることができるとみている。今後は、タクシー配車アプリ利用者の増加に比例して、迎車が増えて「流し」で捕まらなくなるというケースが増える可能性もあることから、必要に迫られてタクシー配車アプリ利用者が増えることで、さらに迎車が増えて「流し」が捕まらないというサイクルが生まれることも考えられるとし、また、経費精算を簡略化するなどの法人向けサービスも存在しており、その周知、普及もカギとなると指摘した。