早稲田大学法学部とあいおいニッセイ同和損保は8月22日、メタバースにおける法的課題の整理や規制・ルール作りを考察する授業を展開し、仮想空間に理解のある法的素養を備えた人材を育成することを目的とした寄附講座「メタバースと法」を2023年秋学期(10月6日~)に開講すると発表した。
同学部学生3年次以上が対象で、担当教員と受講生が全員アバターになってメタバース空間で授業を展開する。メタバース空間と現実空間との関連性があるか、現実空間における法規制やルールがどこまでメタバース空間の法的課題に及ぼされるべきか、倫理的・社会的課題を意識して考察していくとのこと。
また、さまざまな国や地域のユーザーによりNFTアイテムの越境取引が頻繁に行われる場合、メタバース空間において、どのような法規制をすべきか、その規制はどのような内容とすべきかについて、法政策的視点から考察する。
担当教員の肥塚肇雄教授は、「このような講座は法学系の学部では初めての試み。本講座の開講を契機に、メタバース空間に係る教育と、研究への取り組みの効果が波及的にリアル空間のルールの改善につなげていきたい」とコメントしている。