NTT東日本は、立教大学大学院 人工知能科学研究科、フロンティア、豊島区および豊島区社会福祉事業団と協力の下、主にデイサービス利用者に対して、AIやICTを活用したレクリエーションを通じて笑顔を増やし、生きがい創出をめざす共同実証を8月12日に開始したことを発表した。

現在、特別養護老人ホームにおいては、新型コロナウイルスによる影響で外出や家族との面会が難しい環境にある中、デイサービス利用者であっても同様に外出の機会の減少などがみられる。

このような現状により楽しみや外的刺激が減少した結果、利用者の表情が乏しくなり家族や介護スタッフとのコミュニケーションも困難となることで、さらに他者との関りの機会が減少するといった「負のスパイラル」に陥ることが想定されているという。

NTT東日本、立教大学、フロンティア、豊島区、豊島区社会福祉事業団の5者は、産学官共同で2019年より介護AIプロジェクトを始動させ、分析、検討を進めてきたが、この度こうした現状を踏まえ、主にデイサービス利用者へ、AIやICT(ロボット・VR)を活用した新規レクリエーションを提供する共同実証を開始する運びとなったという。

共同実証の内容としては、「デイサービス利用者に対するAIやICTを用いたレクリエーションの提供」「レクリエーション提供後のデイサービス利用者の映像、音声、表情推定データの収集分析」が行われる。

  • 共同実証イメージ

NTT東日本は、ロボット・AIなどのAIやICT技術を用いて利用者個々人の要望を反映したレクリエーションを提供することで、個人の介護レベルに関わらずデイサービス利用者の笑顔や生きがいを創出するよう努めたい考え。

加えて、今回の取り組みにより、超超高齢社会が急激に進む社会のへ対策として、産学官での介護・福祉関連AIを共同検討し、開発・社会実装をめざすことで、社会課題の解決に貢献していきたい考え。

NTT東日本は、今回の共同実証を通じ、介護福祉分野におけるAI技術の有効性を検証し、全国的な課題となっている高齢化に対する有益なソリューションを検討することにより、引き続き地域の課題解決・地域活性化に貢献しきたい構え。