記者という仕事をする上で、筆者が心掛けていることはたくさんある。
それは、間違った情報や誤字脱字のない記事を書くという基本的なところから、取材相手にとって「受けて良かった」と思えるような取材をするといった文章上では伝わらない裏側の心掛けなど多岐にわたる。
もちろん記者一人ひとりの大切にしていることは異なるが、その中でも筆者が最も優先されるべきことだと思っているのは「読者にとって有益な記事になっているか」ということだ。
読者はどんな情報を求めているのか、どんな書き方だったら内容が分かりやすいか、そのようなことを日々考えながら、筆者は記事を書いている。世間のトレンドを扱った記事であっても書き方が専門的すぎたら伝わらないし、反対にすごく新しい情報でなくても「そういえば気になっていた!」というような内容が人の目を惹くことも往々にしてあることだ。
しかし、そんな中で常に不安に感じていることがある。
「記事を読んでいる人はどんなことを感じてくれたのだろうか?」
伝えたかったことは伝わったのか、この記事を読んで不快な気持ちになった人はいなかったか……この不安は記者だけにとどまらず、メディア関係の仕事に従事している人なら一度は感じたことのあることだろう。
今回は、そんな想いに寄り添う、表情のAI解析システム「comiproAI」というサービスを紹介し、開発秘話に迫っていく。comiproAIの開発元comiproの代表取締役社長の櫻井知里氏に話を聞いた。