日本オラクルは6月21日、米国オラクルが、EU全体の民間および公共機関がデータ・プライバシーと主権要件に対してより強力な制御を可能にする新サービス「Oracle EU Sovereign Cloud」を開始したことを発表した。

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「Oracle EU Sovereign Cloud」は、「Oracle Cloud Infrastructure (OCI)」のパブリック・クラウド・リージョンが提供するサービスと機能を、同じ価格、サポート、サービス・レベル・アグリーメント(SLA)で提供。リージョン全体をEU内に設置し、EU内に設立された個別の法人によって運営、EU拠点の人員よってサポートされる。

規制の厳しい業界でのデジタル・ビジネスの運営に適しており、機密、規制対象、または戦略的に重要な地域のデータやアプリケーション、およびEU 一般データ保護規則(GDPR)などのEUのガイドラインや主権、データ・プライバシーに関する要件が適用されるワークロードを扱う顧客もクラウドに移行可能。顧客のホスティング・データがEU加盟国内にとどまり、クラウド領域がEU拠点の人員のみによって運用されるため、重要な業界におけるDXへの取り組みを支援するとしている。

オラクルのEMEAテクノロジー担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるRichard Smith氏は、次のように述べている。
「データ保護と地域化の重要性が高まるにつれ、EUにおけるテクノロジー環境は劇的に変化しています。これにより、機密性の高い顧客データを安全にホスティングし、GDPRなどの規制に準拠できるソブリン・クラウド・ソリューションの需要が高まっています。私たちの目標は、お客様がクラウド・ジャーニーのどの段階にいてもサポートできるようにすることです。規制が厳しい業界のお客様や、その国特有の法律に準拠しなければならないお客様も、『Oracle EU Sovereign Cloud』を利用することで、クラウド戦略を促進できるようになりました。」

「Oracle EU Sovereign Cloud」は、EUの全27加盟国および全世界の顧客が利可能。オラクルのパブリック・クラウドで提供される100以上のクラウド・サービスを、主権要件に係る機能に対して追加料金なしでパフォーマンス、管理、可用性に関する同じSLAに基づいて提供するということだ。