大日本印刷(以下、DNP)とnewtraceは6月8日、「XRコミュニケーション」事業の推進を目指して業務提携を開始し、その一環として「Roblox」を活用したサービスを提供することを明らかにした。XRとは、VR(Virtual Reality:仮想現実)やAR(Augmented Reality:拡張現実)などの総称だ。

Robloxは、アバターを使ってユーザー同士が交流しながら自由に過ごせる、メタバース空間としての機能を備えたグローバルプラットフォームであり、約180の国と地域で2億人以上がプレイしている。1日あたり約6620万人のアクティブユーザーが存在するという。

両社は今後について、Roblox内の仮想世界である「ワールド」上で国内のIP(Intellectual Property:知的財産)コンテンツが楽しめる「ワールド・デジタルアイテム」を展開して国内と海外のファンをつなぐ活動を推進する予定だ。

また、IP関連の企業やさまざまな業種の企業のブランディングとマーケティング関連の活動に向けて、ワールドの利活用や独自のワールドを企画し運営するサービスなども展開するようだ。

  • 左:Robloxで制作したワールドの例「日本浮世絵街道」、右:販売アイテムの例「キャラクターお面」

    左:Robloxで制作したワールドの例「日本浮世絵街道」、右:販売アイテムの例「キャラクターお面」

newtraceはRobloxのパートナー企業であり、CG制作の強みと建築設計領域で培った空間演出力を活用して、展示会をはじめとするイベントや商業施設のデジタル拡張を支援している。一方のDNPはアニメやマンガなどのIPホルダーとの関係が深く、リアルとバーチャル、および、ものづくりとサービスのハイブリッドに強みを持つ。

両社は相互の強みを掛け合わせて、Roblox上でエンターテインメント企画の立案や運営、デジタルアイテムの提供、販売などを実施する。IPを活用した企業独自のワールドやアイテムを提供し、コンテンツとそのファン同士をグローバルにつなぐことを目指すとしている。