デジタルデータソリューションは6月7日、同社にデータの復旧を依頼した企業300社を対象に社内データのバックアップに関する実態を調査し、その結果を発表した。社内データのバックアップをとっていない企業は約89%であった。

  • データ障害が起きた機器はPCが最多

    データ障害が起きた機器はPCが最多

データ障害が起きた機器を尋ねると、最多が「PC」で約33%。次いで「外付けHDD」(27%)、「USBメモリ」(11%)、「SDカード」(11%)。データ障害が起きた原因のトップは「ハードウェア障害」(81%)、次いで「人的ミス」(12%)であった。

  • 障害が起きた原因のトップは「ハードウェア障害」

    障害が起きた原因のトップは「ハードウェア障害」

また、社内のデータのバックアップをとっているかどうかを聞くと「とっていない」と回答した企業が89%と大半を占めた。「バックアップをとっていない」と回答した企業の業種は、1位が「製造業」、2位が「建設業、広告・制作業」、3位が「情報通信業、サービス業」であった。

  • 「社内データのバックアップをとっていない」と回答した企業は89%

    「社内データのバックアップをとっていない」と回答した企業は89%

  • 「バックアップをとっていない」と回答した企業の業種

    「バックアップをとっていない」と回答した企業の業種

データの消失が起きた際にどのような支障があったか尋ねると、「特定の業務が止まっている」が58%、「何らかの損失が出ている」が35%、「影響なしだがデータは欲しい」が4%、「業務停止、工場の稼働停止」が3%であった。

  • データの消失が起きた際、58%の企業が「特定の業務が止まっている」と回答

    データの消失が起きた際、58%の企業が「特定の業務が止まっている」と回答

また、顧客企業の特徴的な損失として、「WEBサイトの制作会社で停電が発生し、社内50台PCで共有使用のファイルサーバーが起動しなくなり、一部のデータはバックアップを取っていたが、ほとんどのデータは失ってしまった」「医療機関で患者様の情報を保管しているPCがカタカタ異音して起動しなくなり、診療できない状態で、業務停止になった」「撮影会社のスタッフがカメラのSDカードをフォーマットしてしまい、お客様結婚式の写真を失ってしまった」といった例を挙げた。

これらの結果から、実害を最小限にするためにデータ消失があっても迅速に業務を再開できるよう、データをバックアップしておく、依頼するデータ復旧業者を決めておくなどの対策をデジタルデータソリューションは推奨している。