Stripeは6月1日、カード発行プラットフォーム「Stripe Issuing」の新機能としてチャージカードプログラムを加えることを発表した。Stripe Issuingは、顧客が自社社員などに対して物理/仮想のチャージカードを作成して配布できるサービス。

同社は「設定手数料なしでユーザー向けの法人向けカードプログラムを作成、管理、拡張できるStripeのサービスとしてのバンキング(BaaS)APIの一部」と説明している。

Stripe Issuingは2018年に発表し、現在は米国、英国、欧州連合(EU)で利用できる。これまで1億枚以上のカードが作成され、1日に50万以上のトランザクションがあるという。

最近の調査では、中小企業の77%が融資へのアクセスに不安を感じていると回答し、返済の回収、融資のコンプライアンス、ライセンス要件など、クレジットサービスを一から構築するためには煩雑だという。

新プログラムは、これまでは事前に入金されたアカウントから使用するのみだったが、今回チャージカードプログラムが加わることで、クレジットを利用できるようになる。

わずかな追加運用コストでクレジットへのアクセスを迅速に提供することを可能としている。Issuingは、資金フロー、ネットワーク接続、印刷、統合APIなどチャージカードプログラムのコアコンポーネントを提供し、必要なコンプライアンス、銀行パートナーシップ、帳簿作成を合理化するという。

企業は、週払い、月払い、日払いなどの柔軟な返済方法を含め、個別に融資限度額や返済スケジュールを設定することができる。顧客から返済金を回収する必要がある場合は、Stripeの製品群が利用可能で、InvoicingやCheckoutのようなノーコードで埋め込み可能なオプションも含まれている。

同社は「中小企業にとって資金にすぐにアクセスできるかどうかは大きな違いを生む。新たなサービスでフィンテックやSaaSプラットフォーム企業は中小企業に対して信頼できるクレジットへのアクセスを提供できる」と説明している。