日本電信電話(以下、NTT)と味の素は5月31日、NTTが掲げるIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想に関するデバイス開発やデジタルツインコンピューティングや行動変容技術と、味の素が持つ食と健康を科学するアミノサイエンスのノウハウを組み合わせて、食習慣や身体の状況を示すデータ活用を推進するために協業するとして基本合意書を締結したことを発表した。

両社は今回の合意を通じて、サステナビリティの実現に向けて誰もが心身ともに健康になれる地球にやさしい未来社会の創造に取り組むとしている。生活者のWell-beingの向上と、健康寿命の延伸を実現する仕組み作りを進めるとのことだ。

  • 両者の役割

    両社の役割

具体的には、生活者の食事内容記録や血糖値など身体に関するデータを活用して、身体状況や満足感についての未来予測を行うことで、食の満足度を高めながらも健康に良い影響を与える食習慣を提案する仕組みを目指す。また、その実践を促す施策も含めたビジネスモデルの創出にも取り組むという。

また、長く健康でいるための運動や睡眠や食事を自然に実践できるようにするためのサイクルを、両社の技術とノウハウを組み合わせて構築する。例として、パーソナルな要因に基づいた食行動と生活習慣病リスク低減の関連性を可視化し、そこで見出した関連性に基づいたレコメンドによる改善効果の実証などを進めるようだ。

さらには、生活者の食の嗜好や価値観、食事内容の記録といったデータをもとに、生活者の状況に応じたレコメンドを通じて、食に関する行動変容やWell-being、満足度向上などにつなげるための仕組みも検討する。

  • 協業の概要図

    協業の概要図