NECは5月29日、橋梁やダムなどの大規模構造物3Dデータと過去の点検画像を組み合わせてモデル化することで、損傷の位置やサイズの変化検知と進行予測を可能とする技術を開発したと発表した。

同技術では、現実空間の事象をデジタル空間に再現するデジタルツインを活用し、デジタル空間に建造物の実寸大の3Dモデルを構築する。具体的には、レーザー光を活用して距離や形状のセンシングを行うLiDAR(Light Detection And Ranging、ライダー)を用いて計測した建造物の3Dデータ(点群データ)と、異なる位置や角度から撮影した過去の画像を照合・解析することで、損傷の位置やサイズの時系列変化を3Dモデル上で検知するとともに、これらを自動で記録することができる。

さらに、過去の画像から現状の損傷の進行程度を数値化し、時系列変化の傾向から将来の経時変化を予測できる。そのため、同技術を建造物の補修時期判断の際に役立てるほか、現地での点検業務の効率化にも活用できるという。

  • NECが開発した技術を用いた橋梁損傷の進行予測の流れ

    NECが開発した技術を用いた橋梁損傷の進行予測の流れ

2023年6月からは愛知県豊田市と共同で、同市内の橋梁にて同技術を用いた実証実験を開始する。なお、NECは事前検証において、数センチの誤差で損傷の位置とサイズを検知できたことを確認した。

同社は同技術を強化し、2025年度を目標に橋梁の管理者や点検従事者向けの製品化を図る。