NECは4月12日、ファイルサーバ統合管理ソフト「NIAS(NECInformationAssessmentSystem)」を強化し、メジャーバージョンアップしたV5.1の販売を発表した。新バージョンは2023年4月17日より提供を開始する。
NIASではファイルサーバを可視化し、不要データの削除やクラウドへのファイルアーカイブ、ファイル単位でのアクセス権管理も行える。また、ファイルサーバ内の個人情報の検出、Active Directory管理、他ファイルサーバへのデータ移行などの機能もオプションとして提供する。
新バージョンでは、「ログ監視オプション」を新たに追加した。同オプションではファイルサーバを監視し、ランサムウェアの感染が疑われる挙動を検知した場合や大量のデータ削除処理が発生した場合に、管理者にメールで通知を行う(監視対象はWindows系OSのみ)。
また、ファイルサーバ上のファイルの削除、アクセス権変更、新規作成・更新といったアクセスログを収集しているため専用管理画面から操作履歴を検索することもできる。
これらの機能で、ランサムウェア感染によるインシデント発生や被害箇所などを把握し、被害範囲の拡大抑止やデータ復旧に生かせるという。また、収集したアクセスログで不正行為を特定することも可能だという。
販売価格(税別)は、基本ライセンスが50万円~、ログ監視オプションが50万円~となる。なお、同オプションの利用にあたっては、ファイルサーバへアクセスログを収集するアプリケーションを導入する必要がある。
同オプションではこのほか、「死活監視」「転送性能監視」「任意ルール監視」などの監視機能や、CPU、メモリ、ネットワーク負荷など対象機器のパフォーマンスログデータを収集しレポート化する機能も提供される。
また、今回のバージョンアップにより、標準搭載のファイルサーバ分析レポート機能が強化された。新たに「容量が増減したフォルダの情報」や「不適切なアクセス権の件数・増減」を通知し、それらに対する分析コメントが提供されるようになった。これらの情報をPDFファイル形式でメールに添付し、管理者へ自動送信することが可能だ。