アシックスとORPHE、ロート製薬、下北沢病院は3月31日、歩行寿命延伸を目指して歩容データをもとに健康状態をスコア化する共同研究を開始すると発表した。

今回の共同研究では、スマートシューズを開発するORPHEが有するセンシング技術を用いて、歩数や歩行スピード、ストライド(歩幅)、接地角度、立脚時間などの歩容(歩行パターン)データを収集し、アシックススポーツ工学研究所が長年培ってきた足と歩容に関する独自の知見と、ロート製薬と下北沢病院が有する臨床データ・医療データなどを組み合わせて分析する。そして、健康状態をスコア化した「歩行健康度」のアルゴリズム構築を目指す。

すでにアシックスでは、身体全体の歩行姿勢を年齢と性別に応じた基準で点数化できるシステムや、歩容データをもとに心身の状態をスコア化するアルゴリズムを開発しているとのこと。このたび、4者の知見を掛け合わせてアルゴリズムを深化させ、より多くの個人・企業・自治体・医療機関などに活用されるスコア化を目指すとのことだ。

今後アシックスは、歩行健康度のアルゴリズム深化を起点とし、歩行寿命延伸による健康寿命延伸という社会的意義への貢献を目指すほか、医療分野での疾患予防、遠隔診断や遠隔指導、再生医療と組み合わせたリハビリ療法などにおける将来的な活用可能性も探りながら、4者の共同研究を推進していく考えだ。