フィンランドのノキアは2月27日、戦略的かつ長期的な変革の一環として、6つの柱からなる新しい企業戦略および技術戦略と、新ブランドを発表した。
新しい企業戦略では、1)継続的な技術の優位性によってサービス・プロバイダと共に市場シェアを拡大する、2)顧客構成でエンタープライズ(企業)の割合を拡大する、3)ポートフォリオの積極的な管理を継続し、本格的に参入する全ての分野で主導的な位置を得る道筋を確保する、4)モバイル・デバイス以外の分野においてもビジネス・チャンスをつかみ、同社のIP分野を収益化し、ノキア・テクノロジーズに対し引き続き研究開発への投資を行う、5)as a Serviceなどの新しいビジネス・モデルを実装する、6)ESG(環境・社会・ガバナンス(企業統治))によって競争上の優位性を発揮し、業界で「信頼性があり選ばれるプロバイダ」になる、の6点からなる。
これらを提供するために、将来に適した人材の開発、6G(第6世代移動通信システム)などの主要分野に関する長期的な研究への投資、自社業務のデジタル化、ブランドの刷新の4点を実施する。
新しい技術戦略では、メタバース時代の要求を満たすために、ネットワークをどのように進化させる必要があるかを説明している。
ネットワークは今後、パフォーマンスと使いやすさが同じような重みと重要性を持つデジタル機能すべてに対して、基盤となるフレームワークになるといい、従来のネットワークの特質とクラウドの柔軟性と拡張性の融合が求められるようになると同社はみている。
新ブランドについては、同社の最新の企業戦略に沿って、多様な業界でデジタルの可能性を実現するB2Bテクノロジーのイノベーションのリーダーとして、同社の価値を伝達していくために刷新する。
新しいロゴは同社の価値と目的を象徴し、コラボレーション(協働)のシンボルとしてデザインしているという。コラボレーションは、飛躍的に広がるネットワークの可能性、すなわち持続可能性、生産性、アクセシビリティ向上を実現するために不可欠であると同社は考えているとのことだ。
同社の表取締役社長兼CEOであるペッカ・ルンドマルク氏は、「デジタル化がビジネス、産業、社会を変革し、それに伴い生産性、持続可能性、アクセシビリティを大幅に向上させる。ネットワークによって単に人とモノが結びつくことを超えた未来を見据えている」と述べている。