Adobe SystemsのFigma買収に米司法省(DOJ()が待ったをかける可能性があるという。Bloombergが2月24日、近い筋の情報として報じた。訴状は3月にも提出されるとしている。

FigmaはWebブラウザ上でデザインやプロトタイプができるツールでコラボレーション機能も備える。Adobeは2022年9月、200億ドルで同社を買収する計画を発表した。

買収にあたってAdobeは「クリエイティビティは共同作業で行われるようになった」とし、Figmaは「プロダクトデザインが単なるツール以上のものであることを最初に認識し、それが関係者全員のブレインストーミングから始まり、本質的に複数人でWebベースで進められ、洗練されたデザインシステムと分析能力が必要だとを認識していた」と記していた。

買収により、Adobeのポートフォリオを拡大し、「Creative Cloud」を強化することにつながる。一方で、Figmaの買収はライバル企業を市場から排除することにつながるという分析もでき、AdobeはFigmaと競合する「XD」を提供するが、大きな成功に至っていないとCNBCは報じている。

Adobeの広報担当者はCNBCに「AdobeとFigmaの組み合わせは消費者に大きな価値を提供し、新しい製品カテゴリーと技術を進歩させ、新しい市場機会を創出する」と回答しているほか、Figmaの買収は現在も2023年中に見込んでいるという。