TwitterのCEOを務めるElon Musk(イーロン・マスク)氏が自身のツイートのエンゲージ低下に悩んでいる。その理由を説明したエンジニアに対し、マスク氏が解雇を言い放ったという。
報道によると、同氏は自分のツイートの閲覧数を気にしており、2月はじめには一時的に自分のアカウントを非公開にするなどの実験を行っていた。
マスク氏は2月7日、Twitter本社にエンジニアとアドバイザーを集め、自分のアカウントのエンゲージメントを示す数字が低迷している理由を尋ねたという。その会議について直接知っているという情報筋によると、マスク氏はフォロワーが1億人以上いるのにインプレッション数が数万しかない、と漏らしたとのこと。
2人のエンジニアのうちの1人は、マスク氏のインプレッション数の低下の説明として、Twitterを440億ドルで買収するという驚きの発表から1年弱、同氏への世間の関心が薄れつつあると述べたという。
会議では、Google Trendsのチャートとともに、同氏のアカウントについての内部データも公開したそうだ。マスク氏のアカウントは2022年4月時点で検索ランキングの人気がピークにあり、スコアは100であるのに対し、現在はスコアが9に下がっていることなどを報告したという。
エンジニアらはそれ以前に、マスク氏のリーチが人工的に制限されていないかを調査していたが、アルゴリズムが偏っていたという証拠は見つからなかった。
その報告を受けた同氏は「クビだ、クビだ」とエンジニアに告げたという。また、同氏はエンジニアの仕事に不満で、自分のツイートの推奨回数を追跡するように指示したとも報じている。
Twitterは2022年12月よりツイートの閲覧回数を示す「view count」を提供している。マスク氏は同機能について「Twitterが見かけよりもアクティブであることを示す」とツイート、「90%以上のTwitterユーザーがツイートを閲覧していても、ツイートせず、リプライしたり、いいねをしない」と述べていた。
ハーバード大学などの共同研究イニシアティブであるCOVID States Projectによると、米国でTwitterユーザーが占める比率は2022年10月に32.4%だったのに対し、同年12月-2023年1月は29.5%に下がっている。
なお、一連の報道はテック系ニュースサイトのPlatformerが2月9日付で報じている。