Microsoftは2月8日(現地時間)、「Microsoft Teams 無料版 (クラシック) の廃止」において、これまでビジネス用途向けに提供されてきた「Microsoft Teams 無料版 (クラシック) 」を2023年4月12日をもって廃止すると発表した。

既存のユーザーに向けた代替案としては、有料プランであるMicrosoft Teams EssentialsまたはMicrosoft 365サブスクリプションにアップグレードするか、無料プランであるMicrosoft Teams (無料版) を利用することが提示されている。ただし、Microsoft Teams (無料版) に利用する場合はアカウントの引き継ぎは行われず、既存データは手動で転送する必要がある。

  • Microsoft Teams 無料版 (クラシック) の廃止|Microsoft Teams

    Microsoft Teams 無料版 (クラシック) の廃止|Microsoft Teams

Microsoft Teams 無料版 (クラシック) は、ビジネス向けコミュニケーションプラットフォームの「Teams」において、Web会議の録画や音声通話、ウェビナーといった機能を省略し、オンライン会議や共有ストレージといった基本機能のみを無料で提供しているプランである。現在このMicrosoft Teams 無料版 (クラシック) を利用しているユーザーは、2023年4月12日以降はこのプランでのTeamsの利用は継続できず、既存のデータはすべて失われることになる。

Microsoftは、Microsoft Teams 無料版 (クラシック) のユーザーに大きく分けて次の3つのオプションを提示している。

  • Microsoft Teams Essentialsにアップグレードする
  • Microsoft 365サブスクリプションにアップグレードする
  • Microsoft Teams (無料版) を利用する

Microsoft Teams EssentialsはTeamsのビジネス向けの有料プランであり、最大300人まで参加可能な最長30時間のグループ会議や、ユーザー1人あたり10GBのクラウドストレージなどといった内容を含んでいる。利用料金はユーザー1人あたり月額430円。

Microsoft 365サブスクリプションは、TeamsだけでなくWordやExcelといったオフィスツールの利用も含むプランである。利用料金はプランによって異なり、Business Basicであればユーザー1人あたり月額650円、Business Standardであればユーザー1人あたり月額1360円となっている

上記の有料プランにアップグレードした場合は、既存のすべてのチーム、チャット、ファイル、およびアクセス許可などのデータはそのまま保持され、新プランでも引き続き利用できるという。ただし、もし既存のMicrosoft 365サブスクリプションを別途利用している場合でも、Microsoft Teams 無料版 (クラシック) からそこにプランをマージすることはできないので注意が必要だ。

Microsoft Teams (無料版) は、会議の最大参加人数が100人、最長時間が60分に制限された無料版のTeamsになる。同じ「無料版」という名称が付けられているが、Microsoft Teams 無料版 (クラシック) とは完全に別のプランとなっている。Microsoftは、Microsoft Teams 無料版 (クラシック) からMicrosoft Teams (無料版) へのアカウントの引き継ぎを提供していないため、もし無料のままTeamsを使い続けたい場合には、新規でMicrosoft Teams (無料版) アカウントを登録する必要があるという。また、既存データの移行もサポートしていないため、既存のファイルを維持するには手動で保存して新しいアカウントに転送する必要があるとのことだ。