UltiMaker JapanとBruleは1月25日、BruleがUltiMakerのFFF(Fused Filament Fabrication)方式を採用した新型デスクトップ3Dプリンタ「UltiMaker S7/S7 Pro Bundle」の販売を開始したことを共同で発表した。

  • UltiMaker S7

    UltiMakerのFFF方式デスクトップ3Dプリンタ「UltiMaker S7」

UltiMaker S7はUltiMakerの従来モデル「S5」の上位機種に位置づけられるもので、造形サイズは330mm×240mm×300mm。S5では強化ガラスを採用していたビルドプレートを、PEIコーティングの金属製フレキシブルビルドプレートに変更。これにより部品の剥離作業もプレートを曲げるだけでできるようになり、従来、接着剤やスクレイパーを用いる必要があった作業を省くことができ、10秒ほどで終えることができるようになるともしている。

また、プリントヘッドに新たに誘導センサを搭載。低雑音でビルドプレートをより正確に測定できるようになったほか、自動的に傾斜が補正されるため、つまみネジによるベッドレベリング(調整)を行う必要がなくなり、プリント開始後に、ファーストレイヤーが完璧な状態でプリントされる可能性を高めることができるようになったとする。

  • UltiMaker S7の特徴
  • UltiMaker S7の特徴
  • UltiMaker S7の特徴
  • UltiMaker S7の特徴
  • UltiMaker S7の特徴

細かい点では、これまで扉は両開きのものが採用されていたが、隙間から空気が入ってくるということもあったことから、片側のみの開き方に変更されたほか、搬送のためのキャリングハンドルを両側面に設置(重量は32kg)することで、動かしやすくするなどの工夫も施されている。

  • 筐体下部の左右にキャリングハンドルを用意
  • 筐体下部の左右にキャリングハンドルを用意
  • 筐体下部の左右にキャリングハンドルを用意。搬送作業をしやすくしている

さらにオプションとして、従来4つのパーツで構成されていた温度調整のためのエアマネージャーを一体化して内蔵したほか、S5と同様のサードパーティ製フィラメントに最大6スプール対応するマテリアルステーションが使用可能であり、湿度も一定に制御することで品質保持も可能としたとする。扱える材料はサードパーティ製のものも含め、240種類以上で、ステンレスやカーボンファイバー含有のものなどにも対応するという。S7とS7 Pro Bundleの主な違いは、このエアマネージャーとマテリアルステーションの有無となっている。

  • マテリアルステーションの特徴
  • マテリアルステーションの特徴
  • マテリアルステーションの特徴

  • UltiMaker S7による造形物
  • UltiMaker S7による造形物
  • UltiMaker S7による造形物。左がBASFのカーボンファイバーとステンレスを用いたものとなる

なお、価格はS7が139万9000円、S7 Pro Bundleが179万9000円となっている。

UltiMaker S7の造形デモ

UltiMaker S7の造形デモ(プリントヘッド部)