少子高齢化により労働人口が減少するなか、多くの企業で労働力不足が課題となっている。この状況下で企業が成長し続けるには、今以上に生産性を向上させる必要があるだろう。生産性を向上させる重要なポイントの1つが、 「ムリ」「ムダ」「ムラ」の削減であり、今まさに求められている業務効率化だ。しかしながら「何をどうすれば業務効率化が図れるかわからない…」と具体的なアクションに踏み切れない企業が少なくない。

10月25日、26日に開催された「ビジネス・フォーラム事務局×TECH+フォーラム 業務効率改善 Day 2022 Oct. 自社にいま必要な『業務効率化』を見極める」では、編集部セッションとして業務効率改善に取り組む企業を2日間で10社招聘。業務効率改善をサポートするスポンサーセッションと合わせ、計17セッションが用意された。

以下では、基調講演および特別講演のレポートへのリンクをまとめている。先進事例を通じて、業務効率改善を考察するヒントにしていただきたい。

DAY1:基調講演

A-1:最新テクノロジーで組織あり方や業務プロセスを再考する

  登壇者:日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリスト・業務執行役員 西脇 資哲 氏
業務の効率化は、企業が生産性を向上させる重要なポイントのひとつです。組織のあり方、個々人の働き方、業務プロセスの見直しを通じて、業務の自動化や省力化に取り組むためには何をすべきなのでしょうか。本講演では、当社がテクノロジーで、あるいはルールや仕組みを通じて、どのように実現しているのかを具体的にご紹介いたします。

特別講演

A-4:DXによる価値創造 風土・文化の変革と人材育成「東京海上」の流儀

  登壇者:東京海上日動火災保険株式会社 理事 IT企画部 部長 東京海上日動システムズ株式会社 エグゼクティブオフィサー デジタルイノベーション本部長 村野 剛太 氏

B-4:”DIGITIZE YOUR ARMS” 現場が主役、現場が輝くデジタル化推進

  登壇者:日清食品ホールディングス株式会社 情報企画部 デジタル化推進室 兼 日清食品株式会社 ビジネスソリューション本部 ビジネスストラテジー部 山本 達郎 氏
日清食品グループでは、社内スローガン”DIGITIZE YOUR ARMS (デジタルを武装せよ)”を掲げ、現場社員自らRPAやローコード開発に積極的に取り組み、デジタル化を推進しております。本講演では、現場の活動事例、デジタル化を推進する人材育成についてご紹介します。

A-6:いちばんやさしいDXのすすめかた

  登壇者:ディップ株式会社 執行役員 次世代事業統括部 dip AI.Lab室長 進藤 圭 氏
DXプロジェクトが各社で立ち上がっている。素晴らしいことだ。一方で、誰にも使われない、現場を巻き込めない、データが溜まらない、などの課題を感じている方も増えているだろう。「いちばんやさしいDX の教本」著者の講師が在籍するディップでも同じような課題に直面し、今ではビジネスモデル変革に取組んでいる。ディップが体験してきた「いちばんやさしいDXのすすめかた」を紹介する。

B-6:サッポロビールの業務改革2.0~全社員DX人財化に向けて~

  登壇者:サッポロビール株式会社 改革推進部 リーダー 林 佐和子 氏
サッポログループでは2018年よりBPR(業務改革)を推進し、本年末で36万時間の業務効率化達成を見込んでいます。また2022年に発表した「全社員DX人財化」の元、ノーコード・ローコードツールを活用した現場での業務改善に向けて人財育成・環境整備を進めています。業務改善の取組み事例と今後の構想までをまとめてご紹介いたします。

DAY2:基調講演

C-1:シゴトをするとは何なのか 〜必要とされる環境とマインドセット

  登壇者:株式会社圓窓 代表取締役 澤 円 氏
いま、多くの社会課題が叫ばれていますが、なんとなくバズワードになりすぎてしまっていて、「課題」というより「商材」として認識されている印象はありませんか? 本当の意味での「シゴト」とは何なのか、「シゴト」に必要なものは何なのかを考える機会にしたいと思います。

特別講演

C-4:クラウドに必要な業務効率化・クラウドで実現する業務効率化

  登壇者:株式会社コーセー 情報統括部 グループマネージャー 進藤 広輔 氏
クラウド化によってもたらされる効果は企業によって様々です。しかし当初期待していた効果が十分に得られていないと感じられている方々も多いかと思います。今回のセッションでは業務効率化に焦点を当て、クラウド化による効果を得る為に必要な準備などを含め、コーセーでのクラウド活用に向けた取組みとその効果をご紹介します。

D-4:「DX with Security」が成長の鍵

  登壇者:一般社団法人日本サイバーセキュリティ・イノベーション委員会 代表理事 梶浦 敏範 氏
DXは業務効率化を越え、データを活用した事業構造改革に資するものになっている。しかしDXを進めれば、必然的にサイバーリスクは増す。したがって「DX with Security」をいかに進められるかが、企業の命運を決める。ここでは、なぜ「ゼロトラスト」が求められたかを含め、これからのリスクマネジメントのありかたを議論する。

C-6:クレディセゾンのDX戦略とクラウド活用

  登壇者:株式会社クレディセゾン 取締役 (兼)専務執行役員 CTO (兼)CIO 小野 和俊 氏
クレディセゾンでは2019年から内製化チームをゼロから立ち上げ、スタートアップの文化と日本の大企業の文化の双方の強みを生かしながらDXを推進しています。私たちの掲げる「CSDX」のビジョンと現在位置について、クラウドの利活用の状況や内製化チームの現状についても併せてご紹介します。

D-6:スマートワークとセキュリティ対策

  登壇者:iU 情報経営イノベーション専門職大学 准教授 各務 茂雄 氏
リモートワークが徐々に広まり、対面とリモートの使い分けをできるようになってきた今、今までの考え方を一度リセットして、真のスマートワークを実現する時がやってきました。生産性を最大化し、セキュリティを守るためにはどうすべきか、実践的なお話をしたいと思います。