東京都中野区、ABBYYジャパン、京都電子計算、トッパン・フォームズは12月6日、共同で地方自治体の住民税収納の業務改善ソリューションモデルを構築し、これを導入した中野区で作業量を30%軽減、外部委託コストは25%削減を達成したことを発表した。

  • フォーマットの異なる100種類以上の帳票を一気に読み取る運用が可能。代表的な帳票の特別徴収納入済通知書(左)と口座振替依頼書(右)

    フォーマットの異なる100種類以上の帳票を一気に読み取る運用が可能。代表的な帳票の特別徴収納入済通知書(左)と口座振替依頼書(右)

今回、中野区はBPMの手法を用いてトッパンフォームズと住民税収納業務を改善し、紙帳票からのデータ入力を外部委託による手作業からAI-OCRを活用した自治体職員によるワンストップ運用に切り替えたという。

この運用は、手書きと活字の両方に対応する京都電子計算のAI-OCR技術と、さまざまな大きさで多岐にわたる形状の紙帳票を一つのラインで読み取ることができるようにしたABBYYジャパンのAI-OCR技術の融合で実現したということだ。

口座情報登録業務と特徴済通消込業務の業務効率化は25%のコスト削減したほか、トッパンフォームズの帳票改善ソリューションによる手書き書類の見直しで、AI-OCRの手書き文字の認識精度が向上した。

京都電子計算の「AI手書き文字認識サービス」はLGWAN(総合行政ネットワーク)に対応し、ABBYYジャパンの「ABBYY FlexiCapture」は、オンプレミスで構築し高セキュリティ環境を提供する。

中野区での同ソリューションモデルは全国の地方自治体でもほぼそのまま活用できるものとして、この知見を全国地方自治体の業務改善・DX化に生かせると考えているということだ。