シスコシステムズは11月30日、オンラインでサイバーセキュリティに関するラウンドテーブルを開催した。シニアバイスプレジデント兼チーフセキュリティアンドトラストオフィサーのブラッド・アーキン氏が登壇し、社員をはじめ社内外のあらゆるステークホルダーに対して、シスコ自身がいかにセキュリティとプライバシーの義務を果たしているのか、昨今最重要課題と位置づけられる自社のサイバーセキュリティ対策などについて説明を行った。

ブラッド氏は冒頭、「シスコのセキュリティは顧客のセキュリティ、シスコのプライバシーは顧客のプライバシー、シスコのレジリエンスは顧客のプライバシーだ。顧客との相互依存関係はますます深く、そしてより複雑になっている」と説明した。

  • シスコ シニアバイスプレジデント兼チーフセキュリティアンドトラストオフィサーのブラッド・アーキン氏

    シスコ シニアバイスプレジデント兼チーフセキュリティアンドトラストオフィサーのブラッド・アーキン氏

「セキュリティ」と「トラスト」に関するシスコのミッションは3つあるという。まずは、シスコのグローバルな組織全体にセキュリティを浸透させること。そして、信頼できるテクノロジーと安全な開発ライフサイクルに基づくシスコ製品を提供し続けること、最後に顧客の信頼を継続的に得ることだ。

シスコでは、47テラバイトのトラフィック、7500万のWebトランザクション、世界170カ国、1兆2000億件のセキュリティイベントを管理している。そして個人情報の処理につ いて、公正性、透明性、説明責任を果たすために、シスコでは3万5000人の従業員と協力会社がセキュリティ・チャンピオンの認定を取得している。また、全世界で100人の専任のインシデント対応担当者を抱えており、10年以上にわたって実施されてきたセキュアな開発ライフサイクルも同社の強みだ。

さらに同社は、2013年からセキュリティ企業の買収を継続しており、「私たちが実際に経験したことが、より広範なセキュリティ戦略とポートフォリオになっている」とブラッド氏は語った。

  • シスコセキュリティの進化

    シスコセキュリティの進化

シスコの2022年10月29日を期末とする2023年会計年度第1四半期の業績は(国際会計基準)、売上高が前年同期比6%増の136億ドル、純利益が10%減の27億ドルだった。製品売上高をけん引したのは、セキュア・アジャイルネットワーク(12%増)だった。

「膨大なバックログ、好調なRPO、サプライチェーン状況の緩和とともに、重要な視点と予測可能性をもたらし、通年ガイダンス引き上げを支えている」と、CFOであるスコット・ヘレン氏は評価している。