東京大学(東大)と豊橋市自然史博物館(愛知県)は、愛知県の中宇利鉱山からニッケル・銅・硫黄・酸素・水素などで構成される新鉱物を発見し、国際鉱物学連合により承認されたことから「浅葱石(あさぎいし)」(英名:Asagiite、分子式:NiCu4(SO4)2(OH)6・6H2O)と命名、それに加えて同鉱物のCotype標本を豊橋市自然史博物館(愛知県)に寄贈したことを発表した。
今回の発見は、東大 物性研究所(物性研)の浜根大輔技術専門職員、京都大学大学院 理学研究科の下林典正教授らの共同研究チームによるもの。
愛知県内で発見された新種の鉱物としては3種類目となる。今回豊橋市自然史博物館に寄贈されたCotype標本とは、唯一指定されるType標本(模式標本)と同一といえるほかの標本のことをいう(Type標本は国立科学博物館に収蔵)。今回寄贈されたCotype標本は、実際に分析に利用されたものだという。
なお、豊橋市自然史博物館では12月16日(金)まで、入口付近にて寄贈された浅葱石の展示を実施中だとするほか、関連イベントとして、12月11日(日)14時30分~15時30分に、記載者である東大の浜根技術専門職員による記念講演会「浅葱石と最近のいくつかの新鉱物」が、同館講堂にて開催される予定。小学3年生以上が対象で、定員は60名、無料となっている(12月10日までに事前申し込みが必要)。