レノボ・ジャパンが11月17日に発表した「ハイブリッドワーク実態調査2022」によると、テレワーク導入で約46.7%が仕事の成果が上がると回答していることが分かった。同調査は同社が10月21~24日に、全国の20~69歳の会社員2000人を対象に実施したもの。
ハイブリッド・ワークの認知度を見ると、全体の44.9%が認知している。年代別では、20代の52.5%に対して60台は34.5%と、年代が上がるにつれて認知度が低下する傾向にある。
勤務先のテレワーク導入状況を尋ねたところ、「組織としてテレワークが導入され、自分にも適用されている」との回答は全体の30.0%だったのに対して、「組織として一度も導入されたことはない」という回答が38.3%あった。
勤務先でテレワークを導入している回答者(全体の30.0%)のうち、89.3%が制度として出社かテレワークか自分自身で選択できると回答している。
テレワークについて、直近1年間で利用しにくいと感じたことがあるか聞くと、計49.1%が感じたことがあると回答した。
オフィスを持つ会社・団体に所属している回答者にオフィスに出勤する理由を尋ねたところ、「物理的な設備面で出勤が必要なため」が33.4%で最も多く、以下「会社の方が環境が整っているため」(26.1%)、「社内関係者とのコミュニケーションのため」(20.7%)、「稟議・捺印など紙ベースの業務があるため」(20.4%)が続く。
仕事以外でオフィスに出社する楽しみでは、「同僚とのコミュニケーション」(24.0%)、「通勤による運動やリフレッシュ」(18.9%)、「通勤ついでのショッピングや食事」(17.6%)が上位に並ぶ。
直近1年間でテレワークを利用した回答者にテレワークしにくいと感じることを聞くと、「社内関係者とコミュニケーションがとりづらい」(25.1%)が最も多く、他に「仕事以外のことをしてしまう」(19.0%)や「社外関係者とコミュニケーションがとりづらい」(16.6%)が挙がった。
直近1年間でテレワークをした回答者に、直近半年間でのテレワークの実施場所を質問すると、「自宅(リビングなどの共有スペース)」が65.9%と最も多く、「自宅(テレワーク専用のスペース)」が35.3%で続く。自宅以外の場所はいずれも1割に満たない。
勤務先がテレワークを導入し自身にも適用されている回答者に、自身に適用されている出社ルールを尋ねたところ、18.3%が出社に関するルールは無いと回答した。
自分にとって理想の働き方を質問すると、テレワークが適用されている回答者では、「完全テレワーク(週0日出社)」から「週5日出社」まで多様な回答が見られた。組織として一度もテレワークが導入されたことが無い回答者では、53.0%が、週5日出社を理想の働き方と回答している。
勤務先がテレワークを導入し自身にも適用されている回答者にテレワークにより自身の仕事の成果は良くなると思うか尋ねると、46.7%が良くなると回答した。
その理由では、「通勤時間を有効活用できる」が61.1%で最も多く、以下「自分のペースで仕事ができる」(57.5%)、「リラックスできる」(47.1%)、「静かな環境で仕事ができる」(45.4%)が続く。
今回の調査結果を受けて同社は、テレワークが適用されている人の約半数が、テレワークによって仕事の成果が上がると回答したが、テレワークが適用されている人は全体の3割で、出社かテレワークか自分自身で選択するにも会社への報告や承認が必要など、まだまだハードルがあると見る。
また、テレワークにはコミュニケーションに関する課題があることや、テレワークの実施場所として自宅以外を選択する人が少ない現状も明らかになったとしている。