サイバートラストは11月1日、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)9 互換のLinux OS「MIRACLE LINUX」で主要パッケージのバーションアップやセキュリティ機能を強化した新バージョン9の無償公開と、開発終了となったCentOSからの移行支援サービスの提供を開始した。「MIRACLE LINUX 9」は、レッドハット社のRHELのソースをサイバートラストがビルドし製品化したOSで今回のバージョン9では、「Linux カーネル 5.14」の採用、システムツールチェーン、Webサーバー、コンパイラツールセット、データーベースサーバーなど主要パッケージのバージョンアップが行われている。
セキュリティでは、システム全体の暗号化ポリシーの調整、OpenSSLのバージョンアップ、「SELinux」ポリシーの最適化などが行われるなど強化されている。詳細はリリースノートで確認できる。「MIRACLE LINUX 9」は、同社Webサイトから無償でISO イメージをダウンロードできる。同社では2032年までの10年間、長期のパッケージアップデートやセキュリティパッチの提供を発表、加えて2年のサポート期間の延長とメールでの脆弱性情報の通知や技術問い合わせ等、日本語による有償サポートサービス「MIRACLE Standard サポート」の提供も行う。
同社は開発終了となったCentOSの後継OSとして利用企業向けに「MIRACLE LINUX」のライセンス無償化とCentOS延長サポートなどを行ってきたが、今回更なるOS移行推進のためCentOS 6,7,8を利用している企業向けに「CentOS 移行支援サービス」の提供も行う。同サービスでは、OS移行計画の無料相談の他、利用者のシステム環境に合わせた移行計画の立案から、移行後までの包括的な技術サポートの提供を行う。利用料金は、「MIRACLE Standard サポート」が1台/2VMの標準仕様で1年税別57,000円から、仮想基盤1台で1年税別147,000円、クラウドは別途見積もりとなる。「CentOS 移行支援サービス」については別途問合せとなる。